商法研究会

本研究会は、東北大学および東北地方の諸大学に属する商法研究者、 東北大学出身の商法研究者等から構成される研究会であり、商事法関係の研究報告や判例研究を行うことを通例としております。

直近の研究会

第5回商法研究会

今回の商法研究会は原則として対面で開催します。必要な方にはzoomでの中継も行いますが(事前に幹事まで申しこんでください),zoomでの中継は補助的なものであることをあらかじめご了承ください。

日時 2024年3月23日(土) 13:30より
場所 対面開催:東北大学法学研究科3Fの大会議室 場所:https://goo.gl/maps/wXD5EqqSZ2gTzTCF9
オンライン:zoomオンライン上(ZOOMで参加ご希望の方には、再度URLをお送り致します。)
13:30より
報告者 匡 思静氏(東北大学博士前期課程)
論題 グループ企業における親会社取締役の子会社に介入する義務についての考察
平成9年の独占禁止法による純粋持株会社の解禁を契機として、株式会社を中心とする企業グループの形成が進み、経済のグローバル化等世界的規模での企業間競争の激化のなかで、グループ経営が広く普及するようになった。親会社の取締役が企業グループ全体価値を上げるために努力する手段の一つとして、親会社取締役の子会社管理義務が議論されている。その一方で、野村証券事件などの事例により、支配的な影響力を公正に行使しない親会社取締役の責任が問われ得るという認識が共有されるようになった。グループガバナンスに関する実務が深化する今日では、以前よりも親会社取締役に求められる子会社管理の水準は高くなっており、それに伴って親会社取締役の責任が認められる場合もより広くなるとも考えられる。
参考文献 • 舩津浩司(2010)『「グループ経営」の義務と責任』商事法務.
• 高橋陽一(2015)『多重代表訴訟制度のあり方』商事法務.
• 奥山健志(2013)「子会社管理についての親会社取締役の責任」野村修也・松井秀樹編『実務に効くコーポレ ート・ガバナンス判例精選』有斐阁.pp.138
舩津浩司(2016)「子会社管理に関する取締役の責任」岩原紳作・神作裕之・藤田友敬編『会社法判例百選(第3版)』有斐阁.pp.111
15:00より
報告者 品川 仁美氏(帝京大学)
論題 「弁護士による議決権の代理行使の再考(東京高判令和3年11月25日判タ1503号196頁)」
参考文献  判タ1503号196頁、小菅成一「判批」金判1666号2頁

王孫博(幹事)
E-mail:business.law.seminargrp.tohoku.ac.jp

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