教授
佐藤 裕一/SATO Yuuichi
実務家(弁護士)

佐藤 裕一 顔写真
実務家(弁護士)

主な担当科目

法科大学院:ローヤリング、民事法発展演習、エクスターンシップ、医事法(医療訴訟実務)

学生へのメッセージ

「冷静な頭脳と暖かい心」、この経済学者アルフレッド・マーシャルの言葉は法律家にとっても必要とされる資質です。冷静な頭脳については言うまでもありません。法律家の基礎的なツールとして、法律の解釈、判例の分析、事実認定等の際に発揮されます。一方で法律家は人を相手にする職業です。依頼者の話に耳を傾けて、理解し、共感し、自分に何ができるのかを問い続けるというような暖かい心が求められます。そして、この2つと同じように重要なのがタフな身体と精神です。私たちの仕事の対象は基本的にトラブルであり、その渦中においてシビアで粘り強い交渉・法的対応を行うことができるタフな身体と精神が必須です。東日本大震災の時はまさに法的トラブルの坩堝であり、これらの資質が如何に重要か思い知らされました。
 東北大学法科大学院では、教員と学生の双方向授業、少人数のゼミ等を通じて、このような資質を持った法律家を育てています。私はローヤリング(民事弁護実務)、民事法発展演習及びエクスターンシップを担当しています。実務家として、現実の法的紛争を目の前にしてどのような解決を目指すべきなのかを一緒に考えていきたいと思っています。

研究業績等に関する事項

[著書]
1.市民に身近な裁判所へ(平成11年6月)(日本弁護士連合会(編)日本評論社)(72頁〜78頁)(共著)
2.(改訂新版)暮らしの法律 基礎知識(平成14年3月)(河北新報社)(126頁〜128頁)(共著)
3.事例研究 民事法(平成20年10月)( 日本評論社)(663頁〜695頁)(共著)
4.震災の法律相談Q&A(平成23年10月)(民事法研究会)(147頁、208頁、企画・編集関与)(共著)
5.法科大学院におけるローヤリング教育の理論と実践(平成25年11月)(民事法研究会)(50頁〜80頁)(共著)

[論文]
1.宮城町村会だより連載(まちづくりの法律相談)(平成23年9月〜現在)(宮城県町村会)1年に6回のペースで宮城町村会だよりに法律相談シリーズを連載している。問答式で各2頁である。
・震災をめぐる法的紛争①〜④
・行政上のトラブルをめぐる交渉術①〜④
・パワーハラスメントをめぐる問題点①〜②
・労働関係をめぐるトラブル①〜⑥
・介護施設における事故の法的問題①〜②
・職場ネットワークの私的利用①〜②

[その他]
1.講演
 ・公益社団法人全国市有物件災害共済会「東日本大震災に係る法的トラブル-対行政請求を含めて」(平成23年10月)
 ・宮城県医師会労災保険指定医療機関研修会「交通事故における労災・自賠責認定の差異と司法判断」(平成24年3月)
 ・公益社団法人全国市有物件災害共済会「自治体に対するクレーム・不当要求への対応」(平成24年10月)
 ・宮城県医師会労災保険指定医療機関研修会「患者との適切なコミュニケーションのために-医療機関に対するクレーム・不当要求への対応」(平成25年3月)
 ・公益社団法人全国市有物件災害共済会「パワーハラスメントをめぐる問題点」(平成25年10月)
 ・公益社団法人全国市有物件災害共済会「交通事故の法的問題-過失相殺を中心として-」(平成26年10月)

2.ブログによる執筆活動
 ・震災法律相談Q&A(平成23年3月)(法律事務所ホームページブログ)東日本大震災直後、直ちに法律事務所のホームページに震災法律相談Q&Aというブログを立ち上げて、約50件の法律相談記事を掲載。関係自治体にもリンクを貼ってもらった結果、被災した住民からの数多くのアクセスがあった。

3.行政機関委員
 ・宮城県人事委員会委員
 ・宮城県医師会倫理高揚推進委員会委員
 ・仙台市宮城野区選挙管理委員会委員
 ・宮城県立こども病院倫理・治験委員会委員
 ・地方独立行政法人宮城県立病院機構評価委員会委員

4.学会等
 ・臨床法学教育学会会員
 ・日弁連法科大学院センター ローヤリング研究会会員
 ・全国倒産処理弁護士ネットワーク理事

5.個人ウェブサイトURL  ・弁護士法人杜協同阿部・佐藤法律事務所:http://www13.ocn.ne.jp/~morikyou/