湯本優斗さん

留学先:フィレンツェ大学(イタリア) 期間:2025年2月〜2025年12月

私は2025年2月から12月までの10ヶ月間、イタリアのフィレンツェ大学へ交換留学を行いました。大学2年生の時に参加したアメリカ・カリフォルニア州での2週間の短期留学で、異なる文化や言語を通じて心を通わせる楽しさを知った一方で、本当に伝えたいことが言えなかったり、対等なコミュニケーションが取れなかったりすることへの悔しさも同時に抱きました。このことが、長期の交換留学に挑戦したいという強い動機となりました。数多くの留学先の中で、イタリアを選んだ理由は主に3点あります。まず第一に、文化圏が全く異なるヨーロッパの学生と深く交流できる環境に身を置きたかったこと。第二に、日本国内でオーバーツーリズムが社会問題化する中、世界一の観光立国であるイタリアで持続可能な観光開発を学びたかったこと。そして第三に、円安・物価高が続く中でも、欧州内では比較的物価が安く経済的に自走可能であると考えたためです。当時相談していたグローバルラーニングセンターの教授からの勧めもあり、最終的にこの地を選びました。

【フィレンツェでの生活】

トスカーナ州にあるルネサンス発祥の地・フィレンツェは、ローマやベネチアに並ぶ世界的な観光都市です。伝統料理のワインやTボーンステーキは絶品で、一年を通じて世界中から観光客が訪れます。日常生活ではイタリア語が求められますが、大学では多くの留学生を受け入れており、英語での授業も開講されています。私は留学生向け団体での活動を通じ、主に欧州地域出身の学生と交流を深めました。
私生活では、3人でのルームシェアを経験しました。個人部屋がなく、時には不便を感じることもありましたが、気さくでオープンマインドなルームメイトのおかげで、料理を作り合ったり、何時間も雑談をしたり、イタリア語を教えてもらったりと、ルームシェアならではの温かく貴重な時間を過ごすことができました。

【留学先での学び】

留学先では、経済学部に所属し「持続可能な観光開発」をテーマに授業を履修しました。日本と同様の講義形式がベースでしたが、学期末にはグループでビジネスプランをプレゼンテーションするコースも多く、専門外ではありましたがPowerBIを用いたデータ分析にも挑戦しました。また、通常の授業と並行して大学付属の語学学校でイタリア語を学習したほか、夏休みにはフランスでの一週間のサマースクールにも参加しました。国際法と経済が交差する領域で生じる複数の社会課題について学ぶなど、多岐にわたる学習に取り組んだ期間でした。

仏 サマースクール

【課外活動】

欧州の留学生コミュニティEG Firenzeでは、毎週のバレーボールの試合がコミュニティに溶け込む大きなきっかけとなりました。カラオケや旅行などのイベントにも積極的に参加し、そこで仲良くなった友人とパスタを製麺機で手作りしたり、誕生日を祝い合ったりと、深い友情を築くことができました。夏休みには山地での2週間のサマーキャンプにも挑戦し、数日間水が止まるなどのトラブ
ルも経験しましたが、多様なバックグラウンドを持つ人々と協力して乗り越えた経験は、今でも大きな自信になっています。
授業のない週末や長期休暇には、夜行バスやLCC、ホテルの相部屋を活用してイタリア国内外を旅しました。宿泊先で出会った方と雑談を楽しみ、意気投合して翌日に一緒に観光することもあり、一期一会の出会いが旅をより豊かなものにしてくれました。

国際交流団体でのバレーボール

【留学を通して学んだこと】

この10ヶ月間、美しい風景や美術品、美味しい食事、そして困難な時に支えてくれた現地のご夫婦や友人たちなど、多くの価値観に触れてきました。ポジティブな出来事も、時にはネガティブな出来事もありましたが、そのすべてが私に影響を与え、「なぜそう感じたのか」「どうしたいのか」と自分自身に真剣に向き合い続けるきっかけとなりました。外からの刺激を受けて自分自身を変化させながらも、素直に自己と対話した結果、自分が何にストレスを感じ、それをどう解消すべきかという「自己管理能力」を身につけることができました。感情や身体の状態を把握し、状況に応じて適切に対処できるようになったことは、大きな成長だと感じています。

【留学を目指す方へ】

留学は、どこか遠い世界の話のように感じるかもしれません。しかし、最初の一歩を踏み出す勇気さえあれば、その期待に見合うかけがえのない経験が待っています。語学や費用など、不安の壁は人それぞれだと思います。それでも、留学を経験した人は皆、自分なりにその壁と向き合い、工夫しながら実現させてきました。
少しでも興味があるなら、まずは誰かに相談してみてください。東北大学には、きっとその壁を取り払う解決策を知っている人がいるはずです。

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