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大学院への進学

 東北大学大学院法学研究科は、法科大学院(ロースクール)・公共政策大学院・研究大学院の3つの大学院で構成されています。ここでは、これらの大学院について簡単に紹介します。

法科大学院(ロースクール)

 司法制度改革の波は、日本の法曹養成制度の根本的な変革にも及びました。新たに法科大学院が設置され、原則として、3年あるいは2年の法科大学院課程を修了した人に、司法試験の受験資格を与えるというシステムが採用されました。これは、司法試験という「点」のみによる選抜ではなく、法学教育・司法試験・司法修習を有機的に連携させた「プロセス」としての法曹養成を目指して、法曹養成に特化した教育を行うためのものです。これに対応して、東北大学大学院法学研究科では、2004年4月に東北大学法科大学院を開設しました。東北大学法科大学院のコンセプトは「優れた法曹」の養成です。

 東北大学法科大学院では、法学部等で基本的な法学をすでに修得した入学者(法学既修者)には2年間、また、法学部以外の学部を卒業した人や社会人など、基礎的な法学を修得していない入学者(法学未修
者)には3年間のカリキュラムを用意しています。1年次には、法学未修者向けに、憲法、民法、刑法等の基本的な法学科目が開講されていますが、法学既修者は、これらの履修を免除され、2年次からの履修が認められます。その2年次には、理論と実務の架橋を強く意識した基幹科目(公法、民事法、刑事法の各分野)の授業が行われます。さらに、法科大学院では、基礎法・隣接科目、展開・先端科目とともに、裁判官など実務家教員の指導のもと法律実務の基礎を学ぶ実務基礎科目が、2年次・3年次に開講されています。法科大学院の授業は、双方向方式で行われ、その課程を修了した人には「法務博士(専門職)」の学位が授与されます。

 東北大学法科大学院におけるこのような教育は、研究者教員と、裁判官、検察官、弁護士、あるいは中央省庁の官僚として豊富な知識と経験を有する実務家教員とが協働する形で行われます。なお、2013年度は、5名の実務法曹(裁判官教員2名、検察官教員1名、弁護士教員2名)が、東北大学法科大学院の教育に、専任教員として携わっています(裁判所、検察庁から、現役の裁判官、検察官の派遣を受けています)。また、非常勤講師としても、多くの実務家教員が授業を担当しています。

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公共政策大学院

 公共政策大学院は、公共政策についての高度な専門知識を有する「政策プロフェッショナル」を養成する大学院です。ここでは、公共政策に関する理論を学ぶと同時に、実態調査・インタビューなど政策立案のために必要となる実際の作業を体験することにより、理論と実務との統合、理論の実践化と実務の体系化をめざします。

 公共政策大学院の授業科目は、「必須科目」「基幹科目」「展開科目」から構成され、全ての授業が少人数授業により行われます。

 なかでも必須科目の「公共政策ワークショップI・II」は、公共政策大学院の授業科目の中核となるものです。「公共政策ワークショップI」では、中央官庁・地方自治体などの各種団体・組織と協力して、その団体・組織が抱えている政策課題の解決策立案を行います。6~8名の学生が、教員の指導の下に、グループ作業により、ヒアリング・現場調査・統計データ収集等を行い、討論を繰り返して、解決案を作成します。作成された解決案は、協力団体・組織の担当者の前で発表され、報告書として提出されます。「公共政策ワークショップ II」では、政策領域ごとに学生を分け、それぞれが担当教員と相談しながら独自の政策課題を選択し、自ら現場調査・ヒアリング等を行います。最終報告は、担当教員・全学生の出席する報告会で報告され、報告書として提出されます。

 公共政策大学院の修了生は、国家公務員・国際公務員・地方公務員を始め、シンクタンクの政策アナリスト、NGO・NPOの職員、ジャーナリストといった多様な進路に進むことが期待されています。

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研究大学院

 研究大学院は、法科大学院・公共政策大学院という他の2つの大学院と合わせて3つの大学院によって構成される東北大学大学院法学研究科の中で、いわば「知的先端拠点」と位置づけられるべき大学院です。不断に高度化し複雑化する現代社会、さらに近年グローバル化の進展の著しい国際社会の中で、日々新たに生起する様々な法的・政治的問題に対し、基礎的・学問的な視点と先端的・学際的な視点の両者から鋭く分析のメスを加え、その成果をもとに、法科大学院や公共政策大学院に新たな独創的知見を提供することが、その最大の使命です。

 研究大学院は、「前期2年の課程」(いわゆる修士課程)と「後期3年の課程」(いわゆる博士課程)とに分かれます。「前期2年の課程」では、法学・政治学の主要分野のほぼ総てを網羅する形で、多様な授業科目が開講されますが、いずれの科目も内容は極めて専門的であり、その授業形態も少人数の演習が中心です。学生は指導教員の指導のもと、自らの専攻分野と知的関心に即して、興味を持つ科目を複数履修し、そこで積み重ねた厳しい学問的トレーニングの成果を「修士論文」としてまとめます。さらに「後期3年の課程」では、学生はひき続き研鑽を重ね、より一層専門性の高い「博士論文」の完成に向けて邁進することが求められます。

 法学・政治学をフィールドに世界的に活躍する優れた学術研究者や、研究活動を通じて培った学問的洞察力をより良き社会の実現のために活用する実務家を志し、旺盛な知的好奇心と強い社会的使命感とを兼ね備えた学生が、この研究大学院の門を叩いてくれることを、教員一同心待ちにしています。

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魯迅の学んだ階段教室

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