東北大学
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對馬有紀さん

留学先:シンガポール国立大学(シンガポール)
期間:2018年8月~2019年5月

留学の概要

授業の教室

 私は3年生の8月から4年生の5月までシンガポールのシンガポール国立大学に交換留学しました。もともと海外や国際交流に興味があり、留学生と共同の英語開講の授業を履修したり、東北大学のスタディーアブロードプログラム(SAP)を利用してベトナムとインドネシアに短期留学をしたりしていました。それらの活動をきっかけに、より長く海外に滞在し、勉強や日本ではできない経験をしてみたいという思いが強まりました。そこで、将来のために必要と考えた、コミュニケーション力、異文化適応力、決定力・行動力の向上という目標を掲げ、世界的にも評価が高いシンガポール国立大学への留学を希望しました。
 留学中は、法学部ではなくFaculty of Arts and Social Sciences(人文社会科学部)に所属し、人文社会分野の中でも幅広く、東南アジア研究、政治学、社会学、日本学、言語(インドネシア語)の授業を受講していました。

留学した国・大学

晩ごはん(キャンパス外)
シンガポール

 シンガポールは面積が東京23区より大きく仙台市よりも小さい、国家としては非常に狭い国です。また、1965年にマレーシアから分離独立した新しい国でもあります。しかし、植民地だった歴史や、地理的に文化の交流地点として栄えたこと、移民を多く迎えたことで非常に多様性に富んでいます。食べ物のバリエーションも豊富で、飽きることはありませんでした。赤道に近く、気候は熱帯に分類されますが、気温は1年を通して30度程であるため日本の夏よりも過ごしやすかったです。観光地としても人気ですが、公共交通機関が整っており、食事もお手頃で、世界安全な都市ランキングでも東京に迫る2位と治安もよく、快適で住みやすい国でした。

シンガポール国立大学

 世界大学ランキングにおいてアジアでは常に上位1位から3位には入る名門大学の一つです。ほとんどの学生が交換留学に行き、外国からの交換留学生の受け入れ数も1セメスター当たり約千人と桁違いの国際性を持つ大学です。授業はすべて英語で行われ、一つの授業が、講義形式のレクチャーと、20人以下の少人数で主にグループでディスカッションやプレゼンテーションを行うチュートリアルの2種類で構成されており、より深い学びができるシステムになっていました。

現地での大学生活

住んでいた25階建ての寮

 東南アジア研究からは、インドネシアに位置するバリ島の伝統劇を実際に現地で1週間のフィールドワークを通して学び、学期の最後にはバリ島のパフォーマーを大学に招き、ともにステージでパフォーマンスをするという少し特殊な授業を受けていました。バリ島では観光の時間はほとんどなく、毎日レッスンを受けたり、劇の題材となった場所に足を運んだりしました。その中で、私は受講生のほとんどがシンガポール人の中、外国人であるというマイノリティな状況でしたが、優しい学生たちや先生たちに恵まれ、充実した1週間を過ごすことができました。それにより英語を日常的に使うことへの抵抗も薄れ、また勉強していたインドネシア語も役立ちました。シンガポールへ帰国後も、授業外に週2回程度チームで集まって練習をしたり、自分たちでシフトを組み、廊下にブースをだしてチケットやステージの運営費の資金集めを行ったりしたことも良い経験になりました。
 政治学、社会学ではともにシンガポールの政治、社会についての授業を履修しました。どちらも世界的にみて特殊な点が数多くあり、とても興味深かったです。同時に、日本の政治、社会を振り返ったり、歴史がどう教えられ、自分の「知識」となったかを考え直したりするきっかけになりました。

留学を終えて

語学の授業のフィールドワーク
inバタム島(インドネシア)

 留学を通して、日本から出て生活してみなければわからない価値観や視野を得ることができたと思います。そこから自分らしさや日本で生まれ育った自分のアイデンティティについても常に考えるようになりました。毎週の課題の多さや、力不足ゆえにグループワークに貢献できない悔しさに悩まされることも多くありましたが、その状況を変えられるかどうかは自分次第であることも学びました。留学中の経験を通して、自分に自信がついた点もありましたが、まだまだ足りない点が多くあることも気づかされました。今後は苦手なことにも向き合い、挑戦して自分で自分を成長させられる人間を目指し精進したいです。

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