2003年度の記録 >> 研究会報告
A,B,C,D,Eクラスター共催 研究会
◇公開研究会(A,B,C,D,Eクラスター共催、担当:尾崎久仁子教授)
12月15日(月)13:30〜16:00 アエルビル28階「エル・ソーラ仙台」大研修室
「女子差別撤廃条約と日本法」
女子差別撤廃条約委員会 シャムシア・アーマッド委員
パネリスト:辻村みよ子教授、水野紀子教授、植木俊哉教授、齊藤豊治教授、嵩さやか助教授
2003年7月に行われた女子差別撤廃条約日本政府報告書に対する委員会最終コメントにある指摘のうち,政策・方針決定過程への女性の参画とポジティブ・アクション,民法改正について(婚姻年齢の差,非嫡出子の相続分差別,再婚禁止期間),女子差別撤廃条約の国内履行,公立学校における男女別学制度,女性に対する暴力と適正手続,社会保障及び雇用(遺族年金の受給権,第3号被保険者制度,雇用における差別の法的性格,労基法上の母性保護,同一価値労働同一賃金)などの論点が提起された。
アーマッド委員からは,条約4条にいう「暫定的な特別措置」の意味,家族法と児童の権利条約との関係,法と司法の重要性(その前提としての法学教育の重要性),実質的な差別の解消のためには,雇用,社会保障,税制などを包括的に考えていく必要があることなどについての指摘があった。