在学生座談会 キービジュアル

法律を扱う公務員を目指しています

大学進学時の希望・目標、法学部を選んだ理由

司会 本日は、大学受験をされる方に東北大学法学部の様子を知っていただくために、皆さんにお集まりいただきました。さっそくですが、大学進学を考えたとき、どのような希望や目標を持っていたのか、あるいは、法学部に進学した理由や動機などをお話しください。
丸山 大学進学を考えていたとき、公務員になりたいと思っていました。公務員は、法律を扱うというイメージが強かったので、法学部に入ろうと決めました。
浅野目 高校の先輩方の職業体験のお話を聞く機会があり、検事になりたいと思い法学部を志望しました。
井上 高校1年の頃から法学部に進学すると決めていました。今後は、法科大学院に入って、法律関係の資格をとる予定です。私の故郷で就職するには資格があるほうがいいのでは、と思っています。
後藤(優) 高校のときに理系でしたが、ギリギリになって法学部にしました。政治系の科目にも興味がありました。
後藤(太) 中学生の頃から公務員をめざしていて、それなら法学部がいいかな、と思いました。
プシュパラール 両親とも外国人ですが、私は日本で生まれ、子どもの頃は地方に住んでいました。そこで外国人差別のようなことがあって、人権について興味を持ち、そのことについて学びたいと思いました。
丸山、荻野目、井上顔写真

各方面で活躍している東北大学法学部の先輩の後を追いかけたいです。

東北大学を選んだ理由

司会 法学部のある大学は多いのですが、その中でなぜ東北大学を選んだのでしょうか?
丸山 他の旧帝国大学のオープンキャンパスにも行ったのですが、それだけでは実態がよくわかりませんでした。でも、仙台の街なみや、大学のパンフレットの桜並木を見たとき、ここで勉強したいな、と思いました。
浅野目 私は山形県出身です。高校生のときに、山形より都会の大学に行きたいと思って、東京か仙台にしようと考えました。東北大学に決めたのは、この大学に進んだ高校の先輩方から「なかなかいい大学だ」と聞いていたことと、各方面で活躍されている先輩方が多く、その後を追いかけようと思ったからです。
井上 私の出身は大分県です。高校の頃、「自分とのつながりが全くない東北に暮らして、自分でつながりをつくって、第二の故郷にしたい」と思っていました。大学について様々な視点からランクづけをした本を読んだら、東北大学は入学してからも学力が伸びるし、真面目な生徒が多いという項目で上位だったことも決め手になりました。
後藤(優) 私は北海道出身です。実家から通える大学もあったのですが、一人暮らしの経験を本州でしてみようと思い、東北大学にしました。仙台は、北海道にもすぐ帰れる距離です。
後藤(太) 私は茨城県出身です。高校の同級生の多くは東京の大学をめざしていたのですが、私は大都市にはちょっと苦手意識がありました。茨城のことを南東北という人もいますし、実際に北関東にあるので、仙台ならなじめるかもしれないと思いました。オープンキャンパスに来たとき、仙台はやっぱりいい街だな、と感じたので東北大学にしました。また、私は公務員志望です。東北大学には公務員志望の人がたくさんいると聞き、そういう仲間と競いあっていけるかな、とも思いました。
プシュパラール 私は他の大学も受けたのですが、仙台在住ということもあり、東北大学に入学しました。自宅から通えますし、環境もいいです。仙台二校出身なので、心理的、物理的距離も近かったです。
後藤(優)、後藤(太)、プシュパラール顔写真

法律は、最善の結果を出すために考える学問だと思います。

大学に入ってみての印象や感想

司会 皆さんは、様々な理由から東北大学を選んだのですね。高校時代の印象と、実際に入学してからの印象とで、違ったところはありますか?
丸山 入学する前は、法学部では六法をガチガチに勉強して法律を解釈するのだろうと思っていました。でも、この大学では日本政治外交史とか政治学のような法律とは直接関係ない科目も選択できます。法哲学みたいな科目を早いうちに勉強できることも、いいと思います。
浅野目 高校生のときは、法学部は法律を勉強するので「固い」というイメージがありました。入学してみたら、文系の科目というのは、世の中をどう観るかというツールであり、法律もその一つであると考えるようになりました。教育学部だったら人間を育てる観点から、経済学部だったら実際の社会の経済状況から、文学部だったら文化的な側面から人間のあり方を観ていくわけです。そのため、他の学部の人と話せば世の中を多角的に観ることができます。法律を実際に学んでみて、より身近なものに感じることができたと思います。
井上 入学する前は、法学部は講義形式なので、先生と学生の距離が遠いイメージがありました。学生数が150人というのも多いような気がしました。でも入ってみたら、先生との距離もそれほど遠くないし、同じ学年の人とも講義室で会ううちに、つながりができました。
後藤(優) 自分には、法律関係の仕事は、融通がきかず、または周囲の人を言いくるめる、というイメージもありました。でも勉強してみて、たとえば民法だったら、本当に困っている人達を救うために「こういうふうに判例を解釈すれば、今までの判例と矛盾せずに、あの人もこの人も救える」ということを考えているんだな、と思いました。
後藤(太) 高校生のときは、法学部は法律ばかり勉強している固い人達というイメージがありました。でも、大学に入ってみると法律学だけではなく、政治学や法制史や一般教養もあって、様々なことを学べました。周囲の人も、勉強ばかりではなく、部活にサークルにと、いろいろなことをして自由な大学生活を送っていると思いました。
プシュパラール 法律は、冷たいものという印象がありましたが、実際に学んでみて、いろんなことについて最善の結論を出すためにたくさんのことを考えており、血が通っているものなんだな、と感じました。周囲には誠実な人が多くて、それは予想通りだと思いました。

将来の目標に合わせて勉強の深さを自分で決めていく必要があります。

高校と大学の勉強の違い

司会 入学してみて、高校の勉強と、大学の勉強と、どういうところが違うと思いましたか?
丸山 高校のときの勉強は、大学に受かるためだけの勉強だとわりきっていました。一つの問いに、一つの答えしか許容されなかったと思います。でも大学の勉強は「どう考えてこの結論を出しているのか」を重視しています。頭の中で考えて、ときには判例や学説を写して勉強していました。
浅野目 高校のときは、解答にたどりつくためにどういうふうに解けばいいのか、手順を暗記していたと思います。大学では、道筋がいくつもあって、答えも無限にあります。そこを深く勉強したい人はその道に進めばいいし、公務員になりたい人は、逆に広く浅く勉強する必要があります。将来の目標にあわせて、達成ゴールを自分で決めていく必要があるんじゃないかと思いました。
井上 高校時代の勉強は受験に向けてするので、テクニックがあれば解答が導かれます。法学にも、公式とかセオリーなど基本的なものはありますが、読んだ本や経験を自分の中でまとめて解答をつくります。テストも事例の問題だと、そのようなやり方です。最初はすごく難しいと思いました。
後藤(優) 高校のときは、国語や数学、生物などが、それぞれ独立したイメージでした。大学に入ってみると、民法や刑法などに共通する思想があり、科目横断的なこともあって「あっちの勉強が、こっちに役立つ」ということが高校より多いと思いました。
後藤(太) 高校の勉強は広く浅くで、解答は決まっています。授業では、どうやってその解答を導くかを教えてもらえます。大学では、ある程度までは講義で教えてもらえますけど、そこからは自分で教科書や判例を読んだりしながら考えていかなければなりません。
プシュパラール 高校の勉強は、問題を設定してくれて、自分はそれに対する答えを出していけばいいわけですが、大学では自分で問題を設定して整理していかないと試験に対応できません。

在学生からのメッセージ在学生座談会学生生活支援