法学研究科所属の西本健太郎教授が6月9日から13日にかけて、フランスのニースで開催されていた国連海洋会議に参加しました。

IISD/ENB – Kiara Worth
- 国連海洋会議は、持続可能な開発目標(SDGs)のうち、目標14(海の豊かさを守ろう)の実施促進を目的として開催されている国連の会議です。今回の会議はフランスとコスタリカが共同で主催し、「海洋の保全及び持続可能な利用に向けた行動の加速及びすべての主体の動員」というメインテーマの下、さらなる緊急の行動を支援し、SDG14の実施を支援するための方法と手段を特定することを主な目的としていました。
- 西本教授は、目標14の達成に向けた行動を議論する「オーシャン・アクション・パネル」のうち、「オーシャン・アクション・パネル10:国連海洋法条約に反映された国際法の実施を通じた、海洋およびその資源の保全と持続可能な利用の促進」にリード・ディスカッサント(討論者)として登壇しました。

IISD/ENB – Kiara Worth
- 西本教授は討論者として、気候変動に関する国際海洋法裁判所の勧告的意見を踏まえて各国が気候変動・海洋・生物多様性に関する政策を再点検する必要性や、国連公海等生物多様性協定(BBNJ協定)の発効を見据えて、発効後の準備を早期に進める必要性等について指摘しました。
【パネルの参加者】
- パネリスト
- レティシア・カルヴァーリョ(国際海底機構 事務局長)
- グレッテル・アギラール(国際自然保護連合(IUCN) 事務局長)
- グエン・ラン・アイン(アジア国際法学会 副会長、国連海洋法条約附属書VII 仲裁人)
- リード・ディスカッサント(討論者):
- 西本健太郎(東北大学大学院法学研究科 教授)
- ダニエル・ワイルド(コモンウェルス事務局 海洋部門長)
- ナサニエル・クン(シンガポール共和国国連代表部 法務担当公使参事官)」
【資料】
- 国連のオーシャン・アクション・パネル10のウェブサイト(登壇者の資料や、当日の動画等が掲載)
https://sdgs.un.org/events/ocean-action-panel-10-enhancing-conservation-and-sustainable-use-oceans-and-their-resources (西本教授の発言は51:51~58:55) - IISDのEarth Negotiation Bulletin(環境に関する国際交渉等について速報を掲載している媒体)の記事
https://enb.iisd.org/2025-un-ocean-conference-13jun25
【参考】
外務省の関連記事(「松本外務大臣政務官の第3回国連海洋会議出席」)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/ic/ge/pageit_000001_00002.html