東北大学

法科大学院における学習

教育方法 ソクラティック・メソッド(対話型双方向授業)

法律家は、未知の問題に直面した際、誰に頼ることなく、自らの力で適切な解決を導かなければなりません。そのような主体的で創造的な判断ができるようになるためには、判例や基本書の記述の暗記にとどまることなく、日頃から、ものごとを批判的な眼でながめ、自分の頭で考え抜く訓練を重ねることが不可欠です。
そのための教育方法として、法科大学院では、ソクラティック・メソッドと呼ばれる方法が採用されています。教室では、予め検討課題として指定された事柄について、教員が投げかける質問に対し、学生が答え、その答えをもとにさらに質疑が重ねられます。そのような対話を通じ、そこで取り上げられた問題について、さまざまな視点から厳しい検討が加えられる過程を繰り返し経験することによって、受講生が、より深い理解に到達するとともに、法的な思考方法を体得することができるものと期待されています。

成績評価と進級判定

法曹の判断は、人々の人生を大きく左右します。法曹として必要な素養を有する者を社会に輩出するという教育機関としての責任を果たすため、法科大学院における成績評価は厳格に行われます。
本法科大学院は進級制を採用しており, 進級要件は近年やや緩和され, 次のとおりとなっています。
・ 第1学年から第2学年
 ① 第1年次基本科目(28単位)のすべてに合格すること
 ② 第1年次基本科目の単位荷重平均値が65点以上であること
 ③ 共通到達度確認試験を受験し, その科目各々の成績が, 第1年次受験者全体の成績結果において, 下位2割5分に相当する素点以上であること
・ 第2学年から第3学年
 ① 第2年次基本科目である行政法(2単位)に合格すること
 ② 基幹科目, 実務基礎科目, 基礎法・隣接科目, 展開・先端科目の中から22単位以上を修得すること
 ③ 基幹科目の成績のGPAが1.3以上であること
以上の内容については, さらに入学時のガイダンスで説明が行われます。

学習環境

約3万冊の蔵書を有する法政実務図書室には、学習に必要な教科書、参考書、判例集、法律雑誌が配架されているほか、各種データベースも充実しており、コピー機、資料閲覧・検索用のコンピュータも設置されています。そして、各種判例、最高裁判所判例解説、法学教室、ジュリスト、判例タイムズ等の記事は、オンライン・データベースから入手することが可能です。
授業の課題や種々の連絡事項は、法科大学院教育研究支援システムのお知らせ欄に掲示されますので、インターネットを通じて確認できます。
エクステンション教育研究棟内では、無線LANが利用でき、各自のコンピュータからネットワークに接続することができます。

修了生に対する支援

法務学修生制度

修了後も、在学時と同様の環境のもとで集中して学習することを可能とするために、希望する修了生に対して施設や制度を継続して利用することを可能とする法務学修生制度が用意されています。法務学修生になると、自習室に1人ひとつの固定席が用意され、法政実務図書室、ゼミ室、無線LAN等の利用ができます。また、在学生の申し込みがない時間帯については、上記の2つのオフィス・アワー制度を利用することもできます。

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