法学部の自主ゼミの1つである倶楽部国際法が、2025年7月5日・6日に開催された国際法模擬裁判の大会「JAPAN Cup 2025」(主催:国際法学生交流会議)において、総合2位に入賞しました。弁論者の個人成績でも、伊藤李生さん(法学部2年)が原告弁論1位を獲得し、最優秀弁論者に贈られる外務大臣杯を受賞したほか、被告弁論1位に若林仁瑛さん(同)、被告弁論2位に蛯名真菜美さん(同)が入賞しました。また、書面でも原告1位、被告2位を獲得しました。
JAPAN Cupは架空の国家間の紛争について、国際司法裁判所を想定した法廷で国際法に基づいた主張を戦わせる大会です。原告と被告のそれぞれの立場で書面を作成し、口頭弁論を行って優劣をを競うものです。国際法の規則や国際判例の知識をもとに、いかに説得力ある法的主張を組み立てることができるかが問われる競技となっています。今年の問題は、有害廃棄物の越境移動をめぐって生じた紛争について、有害廃棄物の越境移動を規制するバーゼル条約に基づいた主張を行うものでした。
・伊藤李生さん(原告弁論1位、最優秀弁論者賞)のコメント
Japan Cupにおいて目標としていた決勝の舞台に立つことができ、とても嬉しく思います。書面作成や弁論練習にご協力いただいた先生方、先輩方に心よりお礼申し上げます。今回の大会では、廃棄物の越境移動を規制する「バーゼル条約」が扱われました。環境法の一種であり、有害なゴミが国境を越えて違法に輸出され、途上国において健康被害を及ぼすという状況に対処するための条約です。文面としての「条約」を超え、原告国と被告国それぞれの「正義」を、言葉と知識を尽くして争う模擬裁判は、国際法を実践的に学ぶことのできるとても楽しく有意義な機会です。議論を重ね、主張を推敲したことで、チームとしての絆も強まったと感じています。このような貴重な経験をさせていただきましたこと、改めて心より感謝申し上げます。
・若林仁瑛さん(被告弁論1位)のコメント
まずは東北大学として決勝に進出できたことは非常に嬉しく思います。また、個人としても弁論者賞をいただけたことは今後の励みになりました。そして何より嬉しかったことが書面において好成績を収めたことです。準備期間のほとんどを費やし、メンバー全員で全力で作り上げた書面が評価されたことがチームとしてとても嬉しく思いました。
本大会は日本語でしたが、これ以降英語での大会が複数あります。国際法をやるからには英語が中心になりますので、それらでも好成績を収められるよう一層邁進したいと思います。
弁論練習等でお力添えをいただきましたみなさんに、この場を借りて御礼申し上げます。
・蛯名真菜美さん(被告弁論 2位)のコメント
今回の大会は、私にとって、弁論者として参加する初めての大会だったので、弁論経験のある他3人の足を引っ張ってしまうのではないかと、準備段階からずっと不安でした。そんな中いただいたこの賞は、私個人のものではなく、右も左も分からない私の行く道を、問題発表からの3ヶ月間照らし続けてくれたみんなで取ったものであると感じています。先生や先輩方、そして仲間たちのサポートのおかげで、苦しいメモリアル作成期間や初めての弁論練習も乗り越えて、法廷で胸を張って弁論することができました。今大会に関わってくださった先生方、先輩方、そして仲間たちに、心より感謝申し上げます。