東北大学

ごあいさつ

ごあいさつ

東北大学法科大学院から「優れた法曹」へ

法科大学院長
嵩 さやか

 2004年4月に開設された東北大学法科大学院は、20年目の春を迎えました。その間、法科大学院を取り巻く法曹養成制度は大きく変化していますが、東北大学法科大学院は一貫して「優れた法曹」の養成を目指しています。

 法曹は、「実務家」といわれるように、法を具体的な事例に当てはめ、紛争の解決を図る実務に携わる専門職です。実際の事案では、時として、極めて細かい条文の解釈が争点となります。実務家である法曹に求められるのは、法の細部に宿る理念を見極めて適切に解釈し、個々の事案に適用することです。それは決して容易ではありませんが、法の理念を社会で実現する崇高な営みです。また、個々の事案は千差万別であるうえ、その背景となる社会は時代とともに変遷し、法も刷新され続けています。絶えず未知の法的問題に取り組むことが求められる法曹には、法の背後にある理論についての深い理解と高い法的思考力が必要となります。東北大学法科大学院では、そうした「優れた法曹」に必要となる高度な資質と能力を養うことができます。

 東北大学法科大学院は、理論面で卓越した見識を備えた研究者教員と、豊富な実務経験に基づく深い知見を有する実務家教員を擁し、法曹に必要な基礎的能力を確実に修得するための段階的なカリキュラムを構築しています。また、学生の主体的な学修をサポートするため、教員や修了生弁護士による学修支援体制を備えるとともに、24時間開放の固定席付き自習室など、勉強に集中できる良好な学修環境を整えています。さらに、入試の上位合格者に入学金および初年度授業料に相当する奨学金を給付するとともに、2022年度入試より、法学部入学から最短5年間で法科大学院を修了できる入試制度を実施するなど、法曹を目指すみなさんの経済的・時間的負担を和らげる取り組みも行っています。

 私たちは、みなさんが、人々の共生を支える法律学の真髄を学び、互いに切磋琢磨しながら「優れた法曹」への道を着実に歩まれるよう、全力を尽くしていきます。法曹として社会に貢献しようとする高い志を抱くみなさんを、心よりお待ちしています。

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