研究年報 >> 研究年報第3号 >> はじめに

研究年報第3号 (平成17(2005)年度)

はじめに
──21世紀COEプログラム「研究年報」第3号の刊行にあたって──

東北大学21世紀COEプログラム
「男女共同参画社会の法と政策」拠点リーダー
東北大学大学院法学研究科教授 辻村みよ子

 21世紀COEプログラム「男女共同参画社会の法と政策」研究年報第3号(平成17年度)をお届けいたします。
 平成17年度には,6つの研究クラスター(政治参画,雇用と社会保障,家族,身体,人間の安全保障,ジェンダー教育に関する研究クラスター)主催の研究会(研究部門と共催のものを含む)を2005年4月から2006年3月末までに24回開催したほか,パリでもフランス比較立法協会と共催でポジティヴ・アクションに関するシンポジウムを開催しました。
 この「研究年報」第3号では,上記の6クラスターで開催した研究会報告のほかに,2005年6月に日本学術会議第2部「21世紀のジェンダーと法」研究連絡委員会等と共催で神戸大学で開催した「人間の安全保障とジェンダー」シンポジウムの報告,および2006年2月に東北大学主催で日経ホール(東京)で開催した東北大学100周年記念セミナーの報告の一部を第1部に収録しています(上記のパリでのシンポジウム報告など日本語以外の報告の原文は,「欧文年報 Gender Law and Policy Annual Review Vol.3をご覧ください)。
 また,平成17年度の活動の成果を,「ジェンダー法・政策研究叢書」第4巻『ジェンダーと教育』,同第5巻『セクシュアリティと法』(東北大学出版会〉,ニューズレターNo.7-10,webサイト(4ケ国語)でも公表しました。2005年9-10月には,全国3000人を対象とした「政治と社会における男女の役割に関する意識調査」も実施しました(調査の概要が,この「研究年報」第3部に収録されています)。さらに,法科大学院・公共政策大学院で「ジェンダーと法」演習を開講するとともに,全学教育課程で「ジェンダー論」の講座を担当し,当初の目的を達成することができました。
 平成18年度には,理系分野専攻の事業推進者・研究協力者を中心とする理系分野のジェンダー問題を検討するためのシンポジウムなどを開催して研究基盤を拡大するとともに,国際セミナーの開催等を通じて,各国の研究機関・研究者との交流を一層深める予定です。
 平成18年度以降の計画推進においても,変わらぬお力添えをお願いいたします。