2004年度の記録 >> 研究会報告
D、Bクラスター(身体・セクシュアリティー、雇用と社会保障)主催 研究会
◇公開研究会 (担当:齊藤豊治教授、嵩さやか助教授)
2004年10月7日(木) 16:00〜 アエルビル28階「エル・ソーラ仙台」大研修室
「DVと法 ─DV法と親密圏におけるパラダイムシフト」
仙台弁護士会 小島妙子弁護士

本研究会では、ドメスティック・バイオレンスについて、三つの部分に分けて報告がなされた。まずDV法の内容を、概念・目的・定義等について概観し、次いで本年の法改正について、改正前後の比較をしながら、詳細な紹介がなされた。さらに、警察介入の是非と限界について、司法警察としての権限・権能、行政警察としての権限・権能という二つの側面から検討がなされた。講演の後、司会者より論点確認があり、警察活動の限界について、広く討論され、「市民」が現在よりも信頼されるべきではないかという意見がだされた。又、現在アメリカの一部の州で行われているmandatory arrestについて、その意義と是非が考察され、DVに特有の問題点などが挙げられた。質疑応答では、「ドメスティック・バイオレンス」という用語自体の是非、「女性」への暴力に限定することの是非等根源的な議論もなされた。