2004年度の記録 >> 研究会報告
Cクラスター(家族)主催 研究会
◇学内研究会 (担当:山元 一教授)
2004年7月22日(木) 15:00〜18:00 法学部棟2階大会議室
「家族・ジェンダー・憲法学」
金城学院大学現代文化学部 武田万里子教授

武田報告は、1)家族をめぐる法・政策はジェンダーに敏感な視点からどうあるべきか、2)実現のための憲法学、3)家族・ジェンダー平等をめぐる政治の行き詰まり──少子化,財政破綻の中で、4)どこが突破口か、という四つの柱からなるものであった。この四つの柱をめぐる考察を行うことによって、これまでの憲法学のジェンダー問題への視点を一旦相対化して、構造的に大きく変容する社会の中で、家族の領域における憲法学・憲法論の課題を再構築しようとする。そしてとりわけ、考察の最後において、(1)基本法・条約を地道に実施すること、(2)ジェンダーの視点を組み入れることを企業の社会的責任とすること、(3)女性の人権の立場から、現行憲法の人権条項の問題点を洗いなおすこと、を提唱した。