2004年度の記録 >> 研究会報告
公開講演会
◇公開講演会 (担当:辻村みよ子教授)
2004年7月16日(金) 14:00〜15:10 アエルビル28階「エル・ソーラ仙台」大研修室
「日本の男女共同参画政策」
内閣府男女共同参画局 名取はにわ局長


内閣府男女共同参画局の名取はにわ局長は、1999年に男女共同参画社会基本法が制定された当時の総理府男女共同参画室長であり、これまで一連の男女共同参画行政を牽引してきた、まさに男女共同参画社会基本法の生みの親であるといえる。
名取氏は、講演のなかで、これまでの経験を踏まえて、今日の男女共同参画政策の意義と現状を率直に語り、今後の課題を明らかにした。とくに、男女共同参画社会基本法の前文が、男女共同参画社会の形成を「21世紀の我が国社会を決定づける最重要課題」として位置づけ、ポジティブ・アクションについて定義した意義を重視し、基本法後5年間の成果を振り返った。女性に対する暴力に関する専門調査会等の尽力でDV防止法も制定され、法整備が進む中で、公務員の女性比率を30%に引き上げる目標を設定するなど、ナショナル・マシーナリーとしての役割がいっそう大きくなっていることも強調した。
質疑では、男女共同参画基本法のもとでの男女共同参画会議の機能の特徴や有効性、男女共同参画を推進する上でのマス・メディアの役割や広報活動の意義などについて質問がだされ、女性のエンパワーメントと社会全体の関心を高める必要性などが指摘された。