ミツコ・クーデンホーフ・カレルギー(青山光子)


 


   

 

  日本で現在入手できる出版物やホームページ等の情報は、だいたい木村毅か村木眞寿美のどちらかがネタ元となっていることが多い。

 木村の著作はミツコの生涯を、東京の町娘(大和撫子)−伯爵夫人−EECの母という三段変化(Drei Verwandlungen)としてとらえる叙述である。この「三段変化」 はニーチェの『ツァラトゥストラかく語りき』の駱駝−獅子−小児という「三段変化」に着想を得たものという。木村毅は前田幸徳NHK会長の推薦で鹿島守之助から委嘱を受けミツコの伝記を執筆したのだが、さすがに当代一流の伝記作家らしい構成である。

 吉田直哉や松本清張の著作には、多分に創作的な要素が入っているが、その基本となっているのは木村毅である。

 これに対して、村木眞寿美は木村毅をはじめとする上記の三名を「男性作家」と一括りにした上で、その見方に疑問を呈する。例えば、ミツコが「金で購われた妻」だったと男性作家は指摘するのだが、父親ががめついだけで二人は普通の夫婦だったのでは云々・・である。

 ミツコをめぐる「神話」としては、ゲランの香水「ミツコ」がよく引き合いに出される。また、リヒャルト(RCK)が映画『カサブランカ』のモデル、という「神話」も流布しているが、これらを単に否定するのも味気ないので、それらについては後に譲る。

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 渡欧直後のミツコ
 
※「クーデンホーフ光子展」
 パンフレットより転載

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