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2004年10月10日

Road to Patissier

アメリカのケーキは雑だ――周知の事実ではあるけれど,日々実感せざるを得ない。そこでどうするかというと,自分で作るのです。

アメリカの家庭のキッチンでいいことが少なくとも一つはある。必ずオーブンが付いていること。このオーブンという代物,要は,耐熱皿に材料を詰めて放り込んでおけば自動的に料理ができあがる,という非常に合理的かつアメリカンな発想だと思うのだけれど,オーブンがあれば,ケーキは自分で焼ける。日本では,普通の電子レンジしかもっておらず,オーブンレンジを持っていなかったし(逆に,オーブンレンジを持っていれば,民法の院生のN君のように自作もあり得たかもしれない),外で買ってくるケーキの方が(例えばSHISEIDOとかMEGUROとかLa Couronne d'orとかPremiereとかOrangerieとか)よほどきれいでおいしい(はず)なので,作ることはなかったのです。パンナコッタとか杏仁豆腐のように鍋と冷蔵庫でできるものは作ったことはあるけれど。
というわけで,8in*8inのケーキ型を買い込み,スーパーで売っているケーキミックスをいくつか試してみたけれど,どれもやはり大味。チョコケーキ,アップルマフィン,ピーチコブラー,ファッジブラウニーと試してみて,ファッジブラウニーは,いわゆるchewyな感じに仕上がって,いかにもアメリカ人が好きそうに焼き上がったけれど,味がちょっとくどい。そうとなれば,次にとるべき選択肢は,ゼロからの自作である。
で,周囲のいく人かに聞いて回ったら,「シフォンケーキが食べたい。アメリカでは,日本のようなふんわりとしたシフォンケーキが食べられない」という要望が出現。でも,シフォンケーキの型は,なかなか売っていない。似た形の「エンジェルケーキ用」というのはあるのだけれど,これでうまくいくか不安がないでもない。それに,あまり日持ちもしそうにない。むしろ,日持ちのするパウンドケーキではどうかと思って,ネット上でレシピを探して「これでどう?」と提案したら,「何で英語のレシピで作るの? 日本のレシピで作れば?」と突っ込まれ,日本のサイトから適当にパウンドケーキのレシピをゲット。

すると今度は,材料購入。とりあえず最初なので,ドライフルーツを入れるという手の込んだことをせず(失敗したときのコストが痛い),手持ちのマーマレードジャムを入れるだけにする。型も,わざわざローフ型を買うのも面倒なので,とりあえず8in*8inの型を流用。ところが,問題は,なんと小麦粉で発生。こういうお菓子を作るときの小麦粉は,当然,薄力粉で,パンを作るときのように強力粉は使わない。実際,日本のスーパーでは,強力粉よりも薄力粉の方がたくさん棚に並んでいる。ところが,アメリカのスーパーでは――少なくともHyde Park Coopでは――,"All-Purpose Flour"しか置いていないのである。辞書を見てみると,"All-Purpose Flour"というのは,強力粉のことで,薄力粉は"Soft Flour"というのだそう。ダウンタウンのWhole Foods(高級スーパー)に行けば薄力粉が入手できるかもしれないけれど,Hyde Parkにはない。
これはかなり不思議。スーパーの品揃えがこうなっているということは,普通のアメリカの一般家庭では,小麦粉を使うと言ったら強力粉を使うことが当然の前提になっていることになる。アメリカの一般家庭では,パンは作るけれど,お菓子は作らないのか?――それはちょっと考えにくい。パンケーキ(日本で言うホットケーキ)はアメリカの一般家庭で日常的な朝食だし(まさか全ての家庭がホットケーキミックスだけを使っているということは考えられない),パンの方がイーストを使って発酵させるなどテクニックが要求されるはず。そうすると,よりplausibleな可能性としては,「アメリカの一般家庭では,強力粉を使ってお菓子を焼いている」ということになる。大丈夫なんだろうか? しかし,薄力粉がないなら,これで行く以外に道はない。

というわけで,材料をそろえて,作成開始。小麦粉・バター・砂糖・卵を1/2パウンドずつなので,合計「2パウンドケーキ」。ハンドミキサーなんていう文明の利器は持っていないので,メレンゲ作成は,途中で右手が痛くなって挫折し(笑),「角が立つ」ところまでは行かなかった。生クリームなら,手動で角を立てられるのだけれど。しかし,レシピによれば,パウンドケーキのふくらみに関係するのは,バターの泡立てで,メレンゲの泡立てはあまり関係がないとのことで安心。でも,シフォンはつらいものがある。それ以外はほぼレシピ通りに作って,160C(=320F)のオーブンに放り込んで1時間待つ。

p_just_baked.jpg

おおっ,メレンゲの失敗にもかかわらず,そして,強力粉であるにもかかわらず,きれいにふくらみました。切り口もパウンドケーキ的。すむぱらしい。ただし,パウンドケーキ特有の「ひび割れ」は発生していないが。それでは,味は?
む。アメリカの他のケーキのように甘くなく,しつこくもない。適当に放り込んでおいたオレンジマーマレードがかすかなアクセントになっているのもよい。ただ,パウンドケーキとしては,ややしっとり感があまりなく,もそっとした感じが出てしまっている――切り口の写真からも少し分かるかもしれません。焼きすぎ? それとも,強力粉? 原因を究明して,次回はさらに上を目指そう。

ソスソスソスeソスソス hatsuru : 2004年10月10日 11:10

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