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2012年12月17日

confidence trick

選挙も終わったので,ちょっと関連した――といっても,選挙よりだいぶ前からの話ではあるのだけれど――感想をば。

民主党の支持率が低下してきた原因の一つに,「マニフェスト違反」というのがマスコミでしばしば指摘されてきているんだけれども,そこのところが謎だ。

経済学を学ぶと分かる(というか,別に経済学を学ばなくとも処世の知恵として分かる)ことの1つに,"there is no free lunch"がある。ぼろもうけができるようなうまい話というのがそうそう転がっているわけはなくて,もしそんなのがあったら先人がそのチャンスを利用しつくしているはずだから,そんなうまい話はガセに違いない,っていうことだ。
これが分かってれば,原野商法とか和牛商法みたいなのに引っかかることは普通はないのだけれども,でもそういう人も確率的に存在しているから,こういった商法はなかなかなくならない。

話がちょっとそれたw 要するに,マニフェストや公約でも,話は同じで,バラ色の未来なんてあるわけなくて(もしそんなのがあったら,今までの政治家・官僚が(よほどアホでない限り)実行していただろう),何らかのトレードオフ・問題点があるからこれまでその政策が実行されてこなかったんだ,ということが推測される。そういった問題点・トレードオフを隠してバラ色の未来だけを描くマニフェストや公約なんてうさんくさいよねぇ,ということになる。

そうすると,前回の衆院選の民主党のマニフェストは,そういったバラ色の未来ばかりをうたっていたことを考えると,前回,民主党に投票した人たちの多くは,そもそもマニフェストが実現されるなんて考えていなかったんじゃないか,ってことになる(もちろん,中には,マニフェストの実現可能性を信じ込んでしまう人も,確率的には存在するけれど――そう考えると,「マニフェスト違反だ!」と批判することは,「自分はあのマニフェストを信じるほどナイーヴorアホでした」と宣言しているに等しい気がしないでもない)。
だったら,マニフェストの内容が実現されなかったからって,民主党に対する評価がそんなに下がることになるんだろーか,というところが,謎。

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