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2012年12月16日

addition to law of payment systems

今年は,自分で教科書書いてから初めて「決済法」の授業をしてるんだけど,15回の講義のうち,10回終わったところでやっと11回目から約束手形に突入ってwww

支払決済法の機能的側面を調子に乗ってしゃべりすぎたのかも...

とはいえ,今週の授業で,次の増刷をするときに,この点を追加するといいかなーと思いながらしゃべった点があったので,覚え書きをば。

追加するのは,クレジットカードの無権限利用のリスクの配分のお話しで,ちょうど以前に「アクワイアラ・イシュア間の債権譲渡に伴う危険負担特約の有効性(東京地判H21.11.11判時2073号64頁)ジュリスト1425号124-127頁」を自分で評釈したことを思い出したので,それに関連する部分。

現在のテキストでは,この点は,カードの署名とは全然違う他人の署名が加盟店でなされた場合に,他人に対して使用許諾を与えたから本来はカード利用約款の免責規定の適用がなくてカード保有者が全額負担しなければいけないはずなのだけれど,権限濫用ということで半額についてしかカード会社の請求を認めなかった裁判例があげられている。

で,それ以上の説明があんまり書かれてないんだけど,この問題は,よーするに,
- 本人確認を厳密に行うことによる,無権限利用のリスクの低減
- 本人確認を厳密に行うことによる,利用コストの増大
のトレードオフをどう考えるか,っていうものなんだ,って点が説明されていない。

なので,その点の説明を追加して。

そしてさらに,このトレードオフが発現する具体例として,
- スーパーでよくある「1万円以下のお支払いはサイン省略」(スーパーのレジの行列が長くなると顧客満足が下がる)
- オンライン決済で,カード番号+名義人氏名+有効期限だけで認証をとるか,セキュリティコードを要求するか,カード会社の提供する本人確認システムの利用を要求するか
もあげる。とくに,後者のトレードオフは,結構身近だし大事なんじゃないかという希ガス

... そういうことを全部解説しているから,10回やってようやく約手の前までしか終わらないのかもw

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