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2012年11月07日

●cost of (non)existence of ex ante regulation

東証の有価証券上場規程施行規則にこんなルールがある:

   (会社情報の開示の取扱い)

第402条の2    規程第402条、規程第403条及び規程第407条の規定に基づき開示すべき内容は、原則として、次の各号に掲げる内容とする。

〔中略〕

2    規程第402条第1号aに該当する場合で、第三者割当による募集株式等の割当てを行うときの開示は、次の各号に掲げる内容を含めるものとする。

(1)    割当てを受ける者の払込みに要する財産の存在について確認した内容

(2)    次のa及びbに掲げる事項(bに掲げる事項については、当取引所が必要と認める場合に限る。)

a    払込金額の算定根拠及びその具体的な内容

b    払込金額が割当てを受ける者に特に有利でないことに係る適法性に関する監査役又は監査委員会の意見等

(3)    規程第432条に定めるところにより同条各号に掲げるいずれかの手続を行う場合は、その内容(同条ただし書の規定の適用を受ける場合は、その理由)

   追加〔平成21年8月24日〕、一部改正〔平成21年12月30日、平成22年6月30日〕

で,本体の有価証券上場規程402条第1号aとは:
   (会社情報の開示)

第402条    上場会社は、次の各号のいずれかに該当する場合(施行規則で定める基準に該当するものその他の投資者の投資判断に及ぼす影響が軽微なものと当取引所が認めるものを除く。)は、施行規則で定めるところにより、直ちにその内容を開示しなければならない。

(1)    上場会社の業務執行を決定する機関が、次のaからapまでに掲げる事項のいずれかを行うことについての決定をした場合(当該決定に係る事項を行わないことを決定した場合を含む。)

a    会社法第199条第1項に規定する株式会社の発行する株式若しくはその処分する自己株式を引き受ける者(協同組織金融機関が発行する優先出資を引き受ける者を含む。)の募集(処分する自己株式を引き受ける者の募集をする場合にあっては、これに相当する外国の法令の規定(上場外国会社である場合に限る。以下同じ。)によるものを含む。)若しくは同法第238条第1項に規定する募集新株予約権を引き受ける者の募集(処分する自己新株予約権を引き受ける者の募集を含む。)又は株式若しくは新株予約権の売出し

この施行規則402条の2第2項第1号は,某社が,第三者割当による募集株式発行を行おうとしたところ,割当先が結局,株式の発行価額を払い込まずに株式発行が失権してしまったため,その某社があちゃーな状況になってしまった,という事件を教訓に作られた規制だ。

つまり,資金調達のために募集株式発行をしたところ,引受先が資金を払い込まずにその株式発行がキャンセルされてしまうと,その資金調達を前提にしていた他の投資家たちも被害を被るから,ちゃんと引受先が払い込むお金を持っているかどうか確認しよーね,という事前規制。
こういった事前規制があれば,その分,資金調達が面倒になるというコストが発生するけれども,それよりも,別の損害が発生することを予防しようね,と考えられたわけだ。

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