« hit by typhoon | メイン | eating Sapporo 1 »

2012年06月21日

logarithm over logarithm

明日の北大のセミナーを覗きに行こうと,参考文献の

Juries, Judges, and Punitive Damages: Empirical Analyses Using the Civil Justice Survey of State Courts 1992, 1996, and 2001 Data
Theodore Eisenberg, Paula L. Hannaford-Agor, Michael Heise, Neil LaFountain, G. Thomas Munsterman, Brian Ostrom, and Martin T. Wells
Journal of Empirical Legal Studies Volume 3, Issue 2, 263–295, July 2006

をぱらぱらと読んでみたのだけれど,何かおかしい。

裁判官裁判と陪審裁判とを比較して,comensatory damages (CD)に比べてpunitive damages (PD)の比率は大して変わらないよ,ということがいいたいらしいのだけれども。

その際,ln PDをln CDでregressすることは,elasticityモデルだっていうことで,まぁ理解できないでもない。とはいえ,「CDとPDの比率は変わらない」ということと,elasticityとがどう結びつくのかが,いまいち分からない。ペーパーの中では,level-levelだとOLS assumptionsが落ちるからlog-logなんだ,と説明されているけれど,それは推定のしやすさの話であって,モデルの解釈可能性の話とは別だよねぇ,と。
まぁ,elasticityの話だとしても,「PDがCDからそんなにかけ離れて動く訳じゃない」ということくらいは言えるのだけれど。しかも,それで陪審反対論者の主張はだいたい封じることができるので,まぁ結論としてはおkなのだけれど。

それよりもっと意味不明なのが,ln CD / ln PDを計算しているところ。これがいったい何の意味を持っているのかが,解釈不能。「比率に着目するのは,USSCも,それを制約のキーポイントに考えてるからいいことなんだ」と言ってるけれど,USSCが考えているのは,あくまでCD/PDであって,対数ではないはず。
ln CD - ln PDであれば,ln (CD/PD)に等しいので,まだ解釈可能なんだけど,対数とったものどうしで割ったものをどう解釈すればいいんだろう?という点が,全く謎なペーパーだ。

トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.law.tohoku.ac.jp/~hatsuru/cgi-local/mt/mt-tb.cgi/2582

コメントする

(初めてのコメントの時は、コメントが表示されるためにこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまでコメントは表示されませんのでしばらくお待ちください)