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2011年06月09日

mortgage

本日の民法研究会は,

第1回民法研究会
日時 6月9日(木) 午後3時
場所 東北大学法学部棟 大会議室
報告者 阿部 裕介氏 (東北大学法学部)
報告内容 「「抵当不動産の第三取得者」の法的地位 ―フランス法学説史を中心として―」
参考文献 ・鈴木禄弥「「債務なき責任」について」法学47巻3号263頁(1983)
・道垣内弘人「抵当不動産の売却代金への物上代位」神戸法学雑誌40巻2号401頁(1990)

というもの。

学説史という研究スタイルは,僕自身は採用しないものなんだけれども(もしやるなら,一体どのような社会経済状況に対応するためにどのような学説の変化が発生したのかを分析する)。

その意味では,報告者の分析検討対象にはなっていなかった,当時(フランス古法)の社会経済状況に興味がおもしろそうだ。

阿部君から聞いたところによると,
- 当時(16世紀)頃のフランスでは,上位の所有権と下位の所有権が分かれていて,抵当権の設定が問題になっていたのは,領主のような他人を使役する立場にある上位の所有権の方
- この意味で,抵当権の設定対象が,不動産だけでなく,官位も含まれていた
- どちらも,リスクもなく(特段の追加的なプロジェクト投資は必要なく),一定のリターンが半永続的に見込める資産
- でも公示システムの整備はいまいち

こういう状況下でどういう法ルールが発展していくのかなぁ,というのはおもしろそうだ。とりあえず言えそうなのは,交換価値よりもむしろ果実に着目したファイナンスと法ルールが発展するだろう,っていうことかな(実際にそうだったらしい)。

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