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April 1, 2011

hindsight bias

よくある話だけど,

FXで○億円儲けました

っていう本が売られてることがある。

でも,普通に考えればFXで継続的に大もうけすることっていうのはほぼ不可能であって,その人がたまたま過去に○億円儲けられたからといって,これからも同じペースで儲けられるっていう保証は全くない。皮肉な見方をすれば,だからこそ,その著者は,本を書いて印税で稼ぐ,というビジネスモデルに変えたのかもしれない。

ただ,FXで継続的に大もうけするテクニックが存在しないということは,継続的に大もうけする人がでないっていうことを意味するわけではない。たとえば1000人にFXをやらせれば,その中にたまたまついていて連戦連勝になる人が一人二人出てくることは,確率的に十分あり得る。もちろん,他の人は,プラスマイナスとんとん程度だったり,大損したりしてる人が大部分なんだけど,そういった人たちは「声を上げない」。
なので,そういったたまたま運の特別良かった人を取り上げて「私が成功したFXテクニック」という本を書かせると,何かにすがりたがってる潜在的読者(=カモ)をたくさん釣り上げられて(゚д゚)ウマーというビジネスモデルになる。

こういったからくりは結構よく知られているんじゃないかと思っていたんだけれど,最近は,ギャンブル系以外でもこのタイプの言動が幅を利かせ始めてるような感じが。ポイントは,当時の(=事前の)情報環境下で,そのような意思決定をしたことが妥当だったかどうかを,リスクコントロールの観点から冷静に判断することだと思うんだけどなぁ(もちろんその結果として,「妥当でない意思決定だった」という評価は十分あり得る)。

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コメント

よくある話ですが、

FX取引は賭博または公序良俗違反無効

とかの下級審判決があります。
大損した事案ばかりで、こんな判決ばかり読んでいると、なぜリスクをヘッジする取引のない素人が、いわば胴元のいるギャンブルであるFXに手を出すのだろう?と思います。
でも普通に考えれば、個人向けのFX取引が継続したビジネスとして成立するには継続的にお客さんが必要なわけで、取引を継続する以上やはり大儲けした例もあるのだろう、と考えられます。
ですが、大儲けした人は、自慢しても犯罪者や税務署のターゲットになるだけなのであまり表には出てこない。だから個人向けFXはなくならないんだな、と思っていました。

読んでいる文献が違うとこういう逆のhindsight biasを抱くこともあります...
まぁ刑事法研究者は世の中犯罪者ばっかだとは思っていないでしょうから、個人差あるとは思いますが、私みたいなイメージは田舎の法学部には結構多いのではないかと...

射幸契約ペーパー基準で行くと,確かにFXは微妙。

ちなみに,話の筋から言うと,別にFXでなくても,ダイエット法でも同じなんだけど。

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