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October 11, 2010

conveyance of loans

今日の日経朝刊「法務インサイド」で,

消費者金融が顧客への貸付債権を信託銀行etcに譲渡した場合,その譲渡債権については,過払い債権者は,倒産手続きに関係なく,満額の返済を受けられる可能性がある。

ってあったけれど,そんなことを認めてしまっていいのかな,というのは相当に疑わしい。

もし,その場合に過払い債権者が譲渡先金融機関から満額の返済を受けられるのだとすると,それは,譲渡先金融機関が,譲渡元の消費者金融の倒産リスクについて,過払い債権者に対して保証(あるいは保険)をつけているのと同じことになる。
でも,おそらく,この場合の債権譲渡は,そういった保険をつける目的で行っていたわけではなく,単に,貸出債権を流動化することによって資金に換えれば,その資金を使って再び貸し出しに回すことができる,という資産回転率をあげる目的で行われていたものなんだろう。だからこそ,消費者金融は,譲渡先金融機関に対して,手数料を払ってまで譲渡するインセンティヴが出てくる(そしてそれは,貸出可能額が増えるから,借手にとっても社会にとっても望ましい)。
にもかかわらず,こういった債権譲渡は,譲渡元の倒産リスクに対する保険を常にふさなければいけない,ということになると,このような,流動化目的の債権譲渡が行われなくなってしまって,かえってみんな困るんじゃないかなぁ,と直感的には思うわけ。

記事に「裁判例は分かれており」って書いてあるんだけど,うーむ,って感じだなぁ。

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