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April 12, 2010

shut up and let me go

金子先生だか竹下先生だかが昔言ったとされる伝説に,論文の質(よい・悪い)と長さ(長い・短い)とで2x2のmatrixを作って,どのように順番を振るか,っていうのがある(←多分,多くの法学者が知っているはず)。

一番いいのが「よくて短い」,一番ダメなのが「悪くて長い」のは自明だけど,「よいけど長い」「悪いけど短い」のどっちがいいか,っていうところで人によって回答が違うところがネタになって,「伝説」として語り継がれる。

もっとも,このエントリのポイントは,そこの比較ではなくて,長さと質っていうのは,結構相関するものなんぢゃないか,というところ。

たとえば,同じ主張をするのにどれだけの長さを使わないといけないかを考えてみる。

そうすると,能力があって,質の高いペーパーを書ける蓋然性の高い人は,重要なポイントとそうでないポイントを見分けて,きちんと整理して論理的に書くことによって,短くまとめられる蓋然性が高い。
これに対して,あまり能力がなくて,質の低いペーパーを書く蓋然性の高い人は,重要なポイントの見極めができずに,自分が調べてきたことを整理せずにそのままだらだらと書いてしまい,無駄に長くなる蓋然性が高い。こういうタイプは,ペーパーを読まされる(あるいはプレゼンを聞かされる)方も,何が言いたいんだか分からなくて苦痛以外の何物でもない(が,ペーパーを書いている(報告している)当人は,読者・聴衆が苦しんでいることを理解してない傾向が強い――多分理解できないからそういうものを作るんだろう――)。

このconjectureが当たってるとすると,実は,2x2 matrixのうち,「よくて短い」「長くて悪い」で結構の部分を占めてくれるので,その他の2つのcellについて頭を悩ます実際的必要性はあまりないのかもしれない :-)

ついでに,院生の人でこのエントリを読んでる人がいたら,アドバイス:

研究をどう進めるか(リサーチ・デザイン)は,基本的にはbackwardに解く。つまり,「○○」という主張をしたいのであれば,その結論に持って行くために論理的に必要なデータや理論は何かを後ろ向きに積み上げていく(もちろん,その過程で,結論が間違っていたことが判明して,修正する必要があることもある)。

これって,理系ではおそらく当たり前のことなんだけど,法学ではなぜか守ってない人が結構いて,「とりあえず目的もなく調べてきたことをてきとーに吐き出します」というのが散見されるのは,まいるorz

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