« recipes | メイン | weber may be wrong »

June 23, 2009

●re: prisoners' dilemma

前に書いた話について,公取が動いたようだけども,これって本当に優越的地位の濫用なのかなー,というのがよく分からない。

シロウトなりにつらつらと妄想してみるに:

以前のエントリで書いたことは,要するに,「一部の店舗が値引き販売を始める→競争上,他の店舗も値引き販売をしないと売れなくなる→結局,全ての店舗が値引き販売をすることになって,全ての店舗の売り上げが落ちる」っていうシナリオが成立する可能性があって(もちろん,成立しないかもしれない),そうだとすると,「値引き販売をしない」って言うのは,セブンイレブン本部によるFCに対する「優越的地位の濫用」ではなく,そういった囚人のジレンマに陥ってしまうことを避けるためのFC相互間のカルテル戦略(同じ企業(?)の内部でやってる訳なので,普通の意味での「カルテル」じゃないんだろーけど)だったのかもしれない,ってこと。
まぁ,もちろん,この「カルテル」が崩れた方が,値段が下がって(もうちょっと言うと,値引きされる前に我慢できずに(convenienceを求めて)買う人と,値引きされるのを待つ人との間でprice discriminationが行われるのかも(ついでに,定価が上昇するかも)),僕たち消費者にとっては嬉しいのかもしれないけれど,FCにとってそれが最善なのかは,よく分からない。

ただまぁ,問題は,弁当の納入量を決定する権限が,FC側にあるのか,本部側にあるのか,という点と,その決定の際に,必要な情報の提供がどういう風になされているのか,っていう点にも左右されそうな気がする。どれだけ売れ残りが出るか,っていうのは,どれだけ納入したかによって左右される。本部が納入量を決めているのなら,売れ残りが出た場合にFCが損失を負担するというメカニズムではモラルハザードが発生するのに対し,FCが決定権を持っているのなら,最適な納入量を決定するインセンティヴが一見ありそうだ。でも,最適な納入量を決めるためには,曜日・天気・時間帯・立地など,さまざまなPOSデータの集積からのpredictionが必要なはずで,そのために必要な情報は,FCではなくて本部が持ってる。そうだとすると,本部がリスク負担する方が,最適な情報提供をするインセンティヴを設定できるのかもしれない。

いずれにしても,もしこれが,FCじゃなくて直営店だったら,よゆーでセーフなので,FCという形でリスクとコントロールを配分する「企業形態」は,難しいところが多そうだなぁ。

トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.law.tohoku.ac.jp/~hatsuru/cgi-local/mt/mt-tb.cgi/1823

コメントする