« where are we getting together? | メイン | subprime »

February 29, 2008

●norm entrepreneur

最近のニュースで,うーむとしばしば思ってしまうのが,

春闘で賃上げ→消費拡大→経済成長

というロジック(例えばこれ)。

とりあえずマクロ経済学(UofC Econにマクロ経済学は存在しないけど...)上のこのロジックの流れはともかくとして,問題はこの「賃上げ」の部分。
いやだって,ある企業が賃上げして消費拡大しようとしても,その効果は他の企業全て(それ以前に恩恵を受ける企業が偏るかも)に及ぶわけで,そうすると,典型的なフリーライドの状況じゃない?と思うわけです(もうちょっと言うと,賃上げ企業からそうしない企業への利益移転が発生する)。

上に引用した記事の中では,

御手洗氏は経済団体トップの自らが発言することで、賃上げ機運を盛り上げたいという思惑があったとみられる。

となってるわけで,こういうのをnorm entrepreneurというのかなぁと気がしないでもないけれど,でもそういう呼びかけだけで,どれほどの効果があるんだろう?(ちーぷとーく松井じゃん)というところはよく分からない。
それとも,春闘という統一的労使交渉スキーム自体が,フリーライドを減少させて一定レベルのconformityを実現するような何らかのインセンティヴ構造を内在させているんだろーか?

トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.law.tohoku.ac.jp/~hatsuru/cgi-local/mt/mt-tb.cgi/1430

コメント

春闘と日本の企業別労働組合制度の関係ってよくわからないですね
というか、日本の労働法は企業別労働組合が機能不全に陥っていることを前提になされているような気がしないでも...
(過半数労働者代表とか産業別労働組合のヨーロッパなら独自に置く意味はわかりやすいんだろうけど...)
マスメディアへの注目度をあげ、労働者の団結を促す効果が高まるのでしょうか。
おそらく春闘によって参加全企業が拘束されるような法的なインセンティブはないような気がしますが、それこそ、ソフトローかreputationか何かの世界なのではないでしょうか...

学部生の頃に習った菅野労働法学(ただし,僕の学年だけ菅野せんせはサバティカルでアラーキーが授業担当)のイメージって,「労働組合と会社が交渉すれば,それなりに妥当な解決になってるでしょう→妥当かどうかは分かりにくいから手続を見よう」という雰囲気だった記憶があるけれど,その辺のリンクはどうなんだろう。

企業側に与えるインセンティヴとしては,「いっせぇーのせっ!」で横並びで評価されることになるので,合理的な理由(例えば,「うちは業績が悪い」)なしに逸脱行動をとると,その逸脱行動が,ばらばらに交渉されるよりは目立ちやすい,ということはあるやもしれぬ。

コメントする