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August 6, 2007

●within or between variations

なぜか週末の晩は下妻物語なんて見ていたりしました。嫌われ松子の一生よりもこっちの方がコメディとしては好みだなぁ。US人受けしやすい笑いが豊富なことか,なかなか受けがよかった。なんというか,Kill Bill (2じゃなくて1の方)を微妙に思わせますね。
ちなみに,来週のnobody knowsは,もう見たことあるので回避。あまり日本の映画が好きになれない中では,これは相当好きな部類に入るのだけれど... その次の紀子の嘱託(←うはw *)は,見たことないので多分行きます。

それはともかく。Advanced MLEのクラスは,前半2wがTSCS,後半2wがSurvivalで,ちょうどTSCSが昨日で終わったので,ちょびっと感想をば。

その1。instructorのChris Zornは,すごく教え方がうまい。数式の意味を直感的に教えるのが上手です。ひょっとするとLaLondeに匹敵するかもしれない。来年もICPSRでやるらしいので,来年来ようと考えている人にはお勧め。

その2。とはいえ,そのZornと僕とで決定的に考え方が違うのが,within variationsを使うか,between variationsを使うか,というところ。多分disciplineの違いによるんだろうとけれど。
Econのappliedの人がpanelを扱うときには,within variationsだけを見ることが多い。statisticalには,Hausman testなんかをやってrejectされたから,とも言えるかもしれないけれど,おそらく本当の理由はそこじゃない。僕たちresearcherとしては,世の中全てを観察できるわけはないので,絶対にunobservable termsは残る(そしてerrorに入る)。そしたら,E(X,u)=0なんて成立するわけがない。ぢゃあnatural experimentとかIVとかchoice modelingとかをしよう,という話になるわけです。within variationsだけを見ようというのも,何が紛れ込んでいるか分からないbetween variationsなんて取り込んだら,biasが発生する(少なくとも読者は信用してくれない)からなわけです。
この辺は,error termの呼び方の違いにも現れてるかもしれません。ICPSRでは,error termとかdisturbanceと呼ぶ人が多いのだけれど,僕はこの呼び方はあまり好きでない。むしろ,unobserved termという方を好んで使ってます。
ところが,Zornに言わせると,within variationsだけを見ることは,between variationsのもたらす豊富な情報を全部丸ごと捨ててることになるからばかばかしい。極論するなら,Hausman testがrejectされるような状況であっても,substantive theoryが許せばbetween variationsを取り込んだモデル(例えばrandom effects)を採用しよう,と。
何でこういう違いが出てくるのか,というと,それはおそらく,データの性質の違いにあるんぢゃないかという気がします。ちょっと前のエントリにも書いたように,ぽりさい人は,exogenous shockを使わない(使えない)。homework assignmentでデータをもらったときに,まずはsummary statisticsを見て,プロットしてみたりすると,確かに,variable of interestにはvariationがあまりない。例えば,「政治体制の変化が○○にどのような影響を与えたか」なんてモデルを推定しようとするときに,「政治体制の変化」を見てみると,多くの国の政治体制はpersistする傾向があって,ほとんどwithin variationsがない。そんな状況でwithin variationsだけを使えば,当然standard errorsはburst outしてしまうわけです。そこで,何らかの形でbetween variationsをミックスしたモデルを採用することで,「民主的な国と非民主的な国との違い」を取り込もうとする。
こんな風に,ぽりさい人の世界には「良い」variationsがないから四苦八苦してるんだろうなぁ,とEconな発想を持つ人間からは見えるのです。でも,そんなことやったらbiasが生じてせっかくpanel/TSCS使う意味がないから,どーせのこと,割り切ってpooled OLSでも行ったれや,なんて思ったりして (ぇ

* 紀子の嘱託
多分これは,同僚のW紀子せんせと,会社法30条の定款の認証の嘱託の影響ではないかと...

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コメント

なかなか珍しい日本映画のラインナップ。日本映画特集がAnn Arborで行われているんでしょうか。
下妻物語もnobody knowsも、いい映画ですよね。私も好きです。そういや、nobody knowsは、CSOのコンサートで隣に座った弁護士夫妻が絶賛していました。

CSOはRaviniaでしか聞いてません... いいですねぇ

Michiganは,日本研究の盛んなところなので,毎夏この催しがあるそうです。UofCのDocで各国の特集をするときもそうなることが多いけれど,このセレクションは,「日本の(現代)社会の様々な側面を外国の人に見せる」という視点からなされていると見ると一貫している気がします。下妻も,コメディではあるけれども,日本特有のサブカルチャーや東京と田舎の対比とかが出てくるし。

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