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October 17, 2006

●private ownership

今日の東北民法研究会で,中国物権法の制定の講演があって,どうも「私的所有」という概念に対する抵抗が強くて,「土地使用権(←物権)+70年ごとに使用料払って更新」というになったと言っていたので,その場の思いつきで突っ込んでみた:

まぁ,日本だって,不動産には私的所有がないとも言えますから,気にしないで下さい。要は権利の中身ですよ。

日本では,動産と違って,不動産には固定資産税がかかる。固定資産税を滞納すれば国が差し押さえて売り払う。だから,中国の使用権というアレンジと日本との違いは,国に対して,お金を毎年払うか,70年毎にまとめて払うか,の違いでしかない。
だから,問題は,「使用権」の中身をどうやって仕組んでいくか,ということに尽きる(そのまま第三者に自由に譲渡できるのか,担保権設定できるのか,とか)のであって,私的所有なんて概念,相対的なものさ,と。

こういった発想は,「所有権」とかそういう枠組みで物事を捉えるのではなく,「キャッシュフローを発生させるためのアレンジメントの集合体」として権利関係を見てしまえば素直なのぢゃないかと思うけれど,多分,普通の民法の人は受け入れにくいだろうなぁ。
ちなみに,むこうの返答は,ややポイントがずれてました。中国語は分からん...

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コメント

これは面白いですね。アメリカのProperty taxだと、対物的な性格が日本より強いですし(前主が滞納してても、その不動産に関するtaxを払わなければ差し押さえられる)、tax lienの保護も厚いので、(制度的には)滞納があればあっと言う間に売っ払われてしまいます。

おひさしぶりです。

なるほど,確かに言われてみれば,日本の場合は,固定資産税に滞納があっても,その土地を差し押さえる必然性はないわけですね。「人」に対する租税債権に過ぎず,仮に別の人に当該土地が売却されても,詐害行為・債権者代位・否認などでしか保護されない,と。

それに比べると,USは,in remな権利ですねぇ。

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