小田滋先生が平成24年度文化勲章を受章

 政府は10月30日、平成24年度の文化勲章を、国際司法裁判所の裁判官を3期27年務めた東北大名誉教授の小田滋氏(88)をはじめ、6人に贈ることを決めた。文化勲章の授与式は11月3日に皇居で開かれる。

小田滋 先生 プロフィール

 おだ しげる。1924年(大正13)札幌市生まれ。1947年東京帝国大学法学部を卒業。25歳にて東北大学の講師着任直後にロックフェラー財団による戦後の米国留学の第一期生となる。留学中に、将来は「航行のための海」から「資源の海」になるとの独自の認識に達し、そのことをイェール大学ロースクール法学博士論文にて論究。欧米でも戦後初の海洋法に関するものと言われ、「海洋法の小田」の世界的名声の先駆になる。1953年東北大学法学部助教授を経て1959年東北大学法学部教授就任。1968年国際司法裁判所ドイツ政府弁護人、1976年国際司法裁判所裁判官を歴任。国際司法裁判所の判事在職27年は、前身である常設国際司法裁判所を含め史上最長記録。1985年東北大学名誉教授。1991年国際司法裁判所副所長。2003年瑞宝大綬章受章。2007年文化功労者。日本学士院会員、仙台市名誉市民など。東北大学の、そして日本の、世界に誇る国際法学者。この度、平成24年度文化勲章を受章。人柄は誠実でかつ信念に満ち、ユーモアにも富む。若手研究者にも大変やさしく接することで知られている。

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