東北大学法科大学院メールマガジン

第142号 04/06/2018

◇掲載内容
(1)東北大学法科大学院 新入生オリエンテーション開催
(2)東北大学法科大学院 2018年度シラバスの掲載

(1)東北大学法科大学院 新入生オリエンテーション開催 
 新年度を迎え、4月3日(火)に東北大学法科大学院において新入生オリエンテーションが開催されました。
 法科大学院長の中原茂樹教授によるご挨拶をメルマガ読者の皆様にもお届けします。

平成30年度新入生オリエンテーション 院長あいさつ
 法科大学院長を務めています中原茂樹と申します。新入生の皆さんには、東北大学法科大学院への御入学、誠におめでとうございます。心より歓迎申し上げます。
 皆さんがこれから法科大学院で学んでいかれる法律学は、様々な考え方を持った人々が社会の中で共に生き、幸せに暮らしていけるために、人類が生み出してきた「知恵の結晶」であると言ってよいと思います。日本国憲法13条では、幸福追求権、つまり幸福を追い求める権利が保障されています。しかし、どのような状態が幸福なのか、ということは憲法には書かれていません。それは、人それぞれ異なるはずだからです。また、自分に幸福追求権があるのと同じように、他の人にも幸福追求権がありますので、お互いに他の人の考え方、幸福の追求を尊重しつつ、自分の幸福を追求しましょうということになります。そこには当然、対立が起きてきます。これを解決して、それぞれの幸福追求を可能にするのが法律の役割であり、守るべきものであると思います。そのための仕組みとして、法律は、万能の手段ではありませんが、人類が長い歴史の中で生み出し、改良を重ねてきたもので、今のところ、これに代わる良い仕組みは発明されていません。未来にもっと良い方法が発明されれば別ですが、法律の役割や法律家の仕事が社会にとって必要なくなるということは、考えにくいように思います。
 そして、東北大学法科大学院は、そのような知恵が詰まった宝庫であります。その内容について、私は、自信をもって皆さんにお勧めすることができます。皆さんは、せっかく法曹を志してこの東北大学法科大学院に入学して来られたわけですから、どんどんこの宝庫を活用して、貪欲に知恵を吸収してください。私を含め、この職業に就いている先生方は、基本的に教えることが好きですし、質問をされれば喜んで答えてしまう、という人が多いと思います。これからの2年ないし3年間で、少しでも多くの知恵を自分のものにできるよう、積極的に取り組んでください。
 もう1つ皆さんにお話ししたいのは、これからの2年ないし3年間を、法律を学ぶだけではなく、自分自身について考える期間にしていただきたいということです。皆さんは法科大学院の門を叩かれたわけですから、法律学に興味がある、あるいは、法律を使う職業に就きたいと考えておられると思いますが、改めて、自分は法律を使ってどんなことがしたいのか、また、法律を使う仕事のどのような点にやりがいを感じるのかについて、考えてみてください。
 ご承知のとおり、法曹を取り巻く環境は激しく変化していますが、一生の職業を考えるためには、本来、現状だけではなく、30年先、40年先まで見通す必要があると思います。ただ、30年先、40年先の社会を予測することは非常に難しい。これは、今から30年前、40年前に今の社会を予測できたかを考えてみると、明らかなことだと思います。
 それに対して、自分の好きなこと、やりがいを感じることは、時間が経ってもそれほど大きくは変わらないように思います。私は、今から30年ほど前に大学に入学しましたが、興味・関心や性格などは、30年経ってもそれほど大きく変わっていません。それは、単に自分が成長していないだけかもしれませんが、30年先の社会を予測するよりは、30年先の自分を想像してみるほうが、考えやすいのではないでしょうか。その意味で、時を経ても変わらない、自分が本当にやりたいことは何なのか、をじっくり考えていただきたいと思います。法科大学院には実務家の先生もたくさんいらっしゃいますので、法律家の仕事の具体的な内容ややりがいについて、伺ってみるのも良いでしょう。本日この後、弁護士の官澤先生のご講演も予定されていますので、自分がどのような法律家になりたいかを考える機会にしてください。
 それでは、これからの2年ないし3年間、一緒に頑張っていきましょう。

 

(2)東北大学法科大学院 2018年度シラバスの掲載 

 東北大学法科大学院のウェブサイトでは、2017年度シラバスを掲載しています。
 法科大学院での教育内容は、法科大学院の受験をお考えの方や法曹分野にご関心のある方にも興味深い内容だと思います。下記のリンク先URLの内容を参照ください。
 http://www.law.tohoku.ac.jp/lawschool/education/syllabus/pdf/syllabus2018.pdf

 

◇東北大学法科大学院ウェブサイトにアクセスしてみてください!

 東北大学法科大学院についての各種情報を見やすく掲示しています。
 アドレスは以下のURLです。ぜひご覧ください。

 http://www.law.tohoku.ac.jp/lawschool/

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発行:東北大学法科大学院広報委員会

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