法科大学院における学習

教育方法 ソクラティック・メソッド(対話型双方向授業)

 法律家は、未知の問題に直面した際、誰に頼ることなく、自らの力で適切な解決を導かなければなりません。そのような主体的で創造的な判断ができるようになるためには、判例や基本書の記述の暗記にとどまることなく、日頃から、ものごとを批判的な眼でながめ、自分の頭で考え抜く訓練を重ねることが不可欠です。
 そのための教育方法として、法科大学院では、ソクラティック・メソッドと呼ばれる方法が採用されています。教室では、予め検討課題として指定された事柄について、教員が投げかける質問に対し、学生が答え、その答えをもとにさらに質疑が重ねられます。そのような対話を通じ、そこで取り上げられた問題について、さまざまな視点から厳しい検討が加えられる過程を繰り返し経験することによって、受講生が、より深い理解に到達するとともに、法的な思考方法を体得することができるものと期待されています。

成績評価と進級判定

 法曹の判断は、人々の人生を大きく左右します。法曹として必要な素養を有する者を社会に輩出するという教育機関としての責任を果たすため、法科大学院における成績評価は厳格に行われます。
 本法科大学院は進級制を採用しており、各学年に配当された必修科目の単位を取得するとともに、第1年次科目、基幹科目の単位加重平均値がそれぞれ65点以上であることが進級の要件とされています。同じ年次に在籍することのできる期間は2年です。

学習環境

 約3万冊の蔵書を有する法政実務図書室には、学習に必要な教科書、参考書、判例集、法律雑誌が配架されているほか、各種データベースも充実しており、コピー機、資料閲覧・検索用のコンピュータも設置されています。そして、各種判例、最高裁判所判例解説、法学教室、ジュリスト、判例タイムズ等の記事は、オンライン・データベースから入手することが可能です。
 授業の課題や種々の連絡事項は、法科大学院教育研究支援システムのお知らせ欄に掲示されますので、インターネットを通じて確認できます。
 エクステンション教育研究棟内では、無線LANが利用でき、各自のコンピュータからネットワークに接続することができます。

修了生に対する支援

法務学修生制度

 修了後も、在学時と同様の環境のもとで集中して学習することを可能とするために、希望する修了生に対して施設や制度を継続して利用することを可能とする法務学修生制度が用意されています。法務学修生になると、自習室に1人ひとつの固定席が用意され、法政実務図書室、ゼミ室、無線LAN等の利用ができます。また、在学生の申し込みがない時間帯については、上記の2つのオフィス・アワー制度を利用することもできます。

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