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東北大学法科大学院メールマガジン

第42号 02/27/2009

◇新司法試験,合格体験談 その4

 去る平成20年11月10日(月)に開催されました「新司法試験合格者と語る会」における講演概要の第四弾です。今回は,山田大仁さんの合格体験談をご紹介いたします。掲載にご快諾いただいた山田さんに,心から御礼申し上げます。

東北大学法科大学院 合格者と語る会
山田 大仁

自己紹介
 はじめまして。2005年度未修者コース入学で、大学では文学部におりました。今日は、法律にほとんど触れたことがない状態から、新司法試験までどのような学習、悩みがあったのかお話させていただこうと思います。

○未修者コース一年目
 未修者コースは、ややカリキュラムがゆったりしています。それでも、新司法試験が常に頭の片隅にあるので、ロースクールの講義だけで大丈夫なのか、不安になっていました。

 ただやみくもに基本書を読んだり、予備校本を読んでも頭に入りませんし、続きません。未修者コース一年目は、ロースクールの講義を軸に、それを必ず理解し、指定された基本書を読み込むこと(書き込みや、付箋などをはり、考えながら読む作業)に時間をかけられる、最初で最後の期間だと思います。

 時間をかけて、疑問点や具体的なイメージを描きながら読むようにしてみてください。基本書は一周目がもっとも時間がかかります。諦めず手を抜かず、かといってあまりこだわりすぎずに読み進めてみることをお勧めします。

○講義の受け方、利用の仕方
 既習者と合流する二年目は、基幹科目についてかなりのスピードで講義が展開します。予習重視、復習重視といろいろな勉強方法がありますが、どちらも重視したほうがいいというのが本音です。

 ロースクールの講義では、きちんと予習をして十分理解をしてから講義にのぞむことが難しいこともありました。ただ、自分にはどこが分からないのかを明確にしていくだけで、講義の受け方は全く違ったものになったと思います。

 十分に理解できた講義でも、ほとんど理解できなかった講義でも、絶対にレジュメ化するなどして復習をし、知識の枝葉を切ったり、整理したり、どこがなぜ分からないのかまとめたりしてください。三年次にあがり、発展科目や選択科目の学習がはじまると、基幹科目を効率良く復習することが難しくなります。自分がまとめた、自分のノートほど、効率よく記憶を喚起できるものはありません。

 これと並行して、判例百選はすべて読むことをおすすめします。どのような問題点について、最高裁(や高裁)がどう判示し、どのような理由付けや思考方法をとったのか、考えながら読んでみてください。理由を示していない判旨もありますが、そこは、基本書や判例解説にあたってみたり、友人と議論したりして考えてみることが重要です。

○三年次の受験対策
 択一試験対策は、遅くとも二年次の後期テスト終了後には着手した方がいいと思います。新司法試験では、論文で大きくつまずくことはあっても、論文で大きく点を伸ばすことは難しいですから、択一試験でハイスコアをだしておくことが合格するうえで不可欠です。脚きりの平均点以上という目標では危険ですので、択一通過者の平均点又は過去の合格者平均点以上を狙うといいと思います。

 論文試験対策では、上述したロースクールの講義レジュメを精一杯活用しました。これとあわせて、最近多く出版されている事例型の問題修を自手ゼミで解くこともやっていました。今まで漠然と知識としておさえていたものが、実際どのように争点判断に影響するのかを考える絶好の機会になり、復習と知識不足の補充を両方行うことができました。

 法学教室の問題を使って、答案練習のゼミも行っていました。論述の仕方に悩みいろいろと論証ブロックなど暗記しようとしたこともあります。ですが、論証ブロックは無個性に、網羅的に論点についてまとめたものでしかなく、少しでも記憶が欠けると再現できなくなったり、条文から考えないくせがついたり、変化球に対応できなくなったりしてしまうと感じ暗記は断念しました。論文の書き方に悩んでいる方は、論証ブロックや綺麗な答案の真似をする前に、自分のスタイルをきちんと作って、それを修正していく方がいいのではないかと思います。

 また、三年次になると実務修習科目がはじまります。実務家教員の先生に、地力で考えぬいたレポートなどを見てもらい、批判してもらったことがとても勉強になりました。三年次になって、法律の解釈適用に正解はないということを実感した気がします。実務系科目は、個々の事案・手続をどう解決・進行するかを実践することを目的としていますので、地力で考え抜くほかアプローチの仕様がありません。そんな中で、実務家の先生が稚拙な私のレポートにも丁寧な指摘をしてくださったことで、大きな自信につながったと思います。

 新司法試験本番では、論証ブロックや知識の吐き出しで対応できる問題の方が少なく(全くゼロではありませんが)、地力で考える力が試されます。見たこともない問題がでることが当たり前だと覚悟してください。条文の趣旨は何なのか(どのような対向利益を配分しているのか、その配分割合は、その根拠は)、判例の立場と理由は何かといった基本的なことを、常日頃から考えることが大事だと思います。

○卒業後の学習方法
 卒業後〜新司法試験の間は、時間もありませんでしたので、基本書を再読するようにつとめました。択一試験は、模試をうけつつ、自分のペースで問題集を解き続けました。判例六法などを、ざっと通読することも、直前の択一対策に有効です。答案練習も、いろいろとこなしましたが、時間配分や、論点発見の訓練に終始し、あまり新しいことには手をだしていません。

 私からは以上です。ご静聴ありがとうございました。不安や、ストレスに苛まれることも多いと思います。ですが、考え抜くことだけはやめないで、頑張ってください。

◆編集後記

 今回は新司法試験の合格体験談・第四弾をお送りしました。掲載にご快諾いただいた山田さんに,心から御礼申し上げます。法科大学院での授業内容を理解することは,特に法学未修者には相当な負担になるものと思います。そんな方が進学前にぜひ読んで欲しい本を「東北大学法科大学院に進学する法学未修者の皆さんへ」として紹介していますので,興味のある方はご覧ください。
http://www.law.tohoku.ac.jp/lawschool/info/090126-books.html

 東北大学法科大学院は,これまで積極的な情報発信に取り組んでいますが,その一環として,過去に実施されたオープン・キャンパスの模様を紹介する「バーチャル・オープン・キャンパス」(仮)を企画中です。近々,ホームページ上にて公開予定ですので,お楽しみにお待ちください。

(平塚記)

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発行:東北大学法科大学院広報委員会

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