プロジェクト「近代日本・戦後日本の対外態度」

「近代日本・戦後日本の対外態度−日米関係を中心に−」

Key questions

  • 近代日本の対外態度の特徴は何か?
  • 戦後日本の対外態度の特徴は何か?

研究の目的

本プロジェクトの目的は、多文化共生を日本の文脈に即して歴史的に検討することです。そもそも文化は歴史的生成物であり、多文化共生がうたわれる21世紀のグローバリゼーションに対しては、その歴史的基層を解明することが重要です。そのため、 本プロジェクトでは、3つのグループに分かれて作業を進めます。

第1のグループは、政治史・外交史・思想史の方法を用いて、明治以降から戦後にかけての日米関係に主たる焦点を当てて、二国間関係の基層となる文化交流に留意しつつ、日米関係ひいては日本の対外政策の再考を図ります。テーマとしては、明治期の条約改正、昭和初期の政党内閣と日米関係、占領改革における女性行政官の役割(E・ハードレーと有賀美智子)、アメリカ・カナダ日本人移民の文化交流、対アメリカ外交と東南アジア要因、メディアにおける日米関係と多文化共生などについて、各人が研究を深め、研究会を随時開催しつつ相互に研究を推進します。第2のグループは、オーラル・ヒストリーの手法を用いて、多文化共生・ジェンダーの交錯分野に位置する公人に聞き取りを行い、第1グループの研究に資する記録作成を行います。さらに第3のグループは、多文化共生の理論を再検討しつつ、プロジェクト全体を多文化共生の観点から検討するために、主として、アメリカ、イスラームの多文化共生の現状を参照しつつ、日本の現状を批判的に検討します。

研究計画

2008年度は、打ち合わせを兼ねた研究会を開催し、今後の研究の前提となるオーラル・ヒ ストリー・プロジェクトの方向性について、具体的な人選を進めました。2009年には、オーラル・ヒストリー・プロジェクトの方法について研究会をおこない、戦後の日本外交に重要な役割を果たしたある女性へのオーラル・ヒストリー・プロジェクトを行いました。また、戦後日本の行政の国際化を果たした女性官僚の研究に着手しました。2010年には、上記の研究をさらに継続させます。

 


 

プロジェクト責任者

牧原 出

所属

東北大学大学院法学研究科・教授

専門領域等

政治学(行政学)

業績

リスト

 


 

メンバー

氏 名 所 属
原 彬久 東京国際大学大学院国際関係学研究科(教授)
天川 晃 放送大学教養学部(教授)
御厨 貴 東京大学先端科学技術研究センター(教授)
池内 恵 東京大学先端科学技術研究センター(准教授)
宮城 大蔵 上智大学外国語学部(准教授)
伊藤 正次 首都大学東京都市教養学部(教授)
村井 良太 駒澤大学法学部政治学科(准教授)
五百旗頭 薫 東京大学社会科学研究所(准教授)
渡辺 将人 北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院(准教授)
手塚 洋輔 京都女子大学現代社会学部(講師)

(2011年3月当時のもの)

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