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座談会「東北大学法学部ライフ」
将来の進路について■司会■…純粋な法学を取り扱った授業や、さまざまな価値観、経歴をお持ちの先生の授業、演習で先生と同じテーブルについて学んだことなどが印象に残っているのですね。次は学部を卒業したあとの皆さんの進路への希望、また東北大学の法科大学院(ロースクール)、公共政策学院、研究者養成のための研究大学院について考えていることなどをお話しください。 ■相馬■…実はもう、民間企業に内定をもらっています。高校生から大学に入るあたりでは、将来について漠然としていました。20歳を越えたころ法学部ということで法科大学院も考えましたが、高校生のときに中途半端に決めた気持ちのまま法律の道に進むのもどうかと思いました。いろいろな可能性のある民間企業も受け、いまは、やりたい仕事が決まったので良かったと思っています。 ■前原■…法科大学院を目指して勉強中です。将来は実務家というよりも研究の道に興味があります。特に国際私法とか英米法などを学び国内法だけにとどまらないで外国法とも関わりのある研究をしていきたいです。 ■今野■…大学に入学した頃から公共政策に興味がありました。公共政策大学院の先生が学部に出張して教えてくださり、その授業がすごく面白いのです。大学院のほうでは政策の立案や、いろいろ調査をしていく作業を学べるということで、そちらに進んでみたいという気持ちがあります。一方、大学に入って生活してみて、早く社会に出て自分の力で人の役に立ちたいという気持ちも出てきました。来年の公務員試験の勉強をしつつ、学部の授業もしっかり受けて、この一年で考えていきたいと思います。 ■中原■…僕は、将来の夢は弁護士なので今の段階ではロースクールに進学しようと思っています。ただ、いろいろな授業に出てみて、研究職も面白いかな、と思ってもいます。 ■會津■…私は「法学部に入ったからには法曹関係の仕事」というのが頭にあります。やはり先ほどと重なりますが、青森に帰って弁護士になりたいという気持ちが大きいです。けれど、先輩方から民間でも法律を生かせるという話、公務員の話も聞き、選択肢は他にもあると考えています。今は、まず法学部の勉強をしっかりして、法科大学院を目指していこうと思っています。
サークルなど、大学生活で影響を受けたこと■司会■…皆さん、大学に入って授業を受けたり先輩の話を聞いたりしているうちに視野や選択肢が広がったようですね。他に大学生活で影響を受けたことはありましたか。 ■相馬■…もう引退しているのですけど、3年生まで「模擬裁判」という自主ゼミに入っていました。ある一つのテーマに基づいた裁判劇を、学生だけで作り上げて市民の皆さんに公開し、裁判とはどういうものかと知っていただくことが目的です。僕は3年生のときに脚本を担当しました。5人で話し合ってゼロから一つのものを作り上げます。本当に難しかったですが、学んだこと、嬉しかったことなどがたくさんありました。 ■前原■…2年生のはじめぐらいまで、「法律相談所」にいました。授業で法律問題が取り上げられても、抽象的な感じがして、漠然と考えてしまいがちでしたが、実際に相談に来る方のお話を伺うと、深刻さを実感しました。 ■今野■…大学受験の勉強の経験を生かしたいと思い、自分が受験生だったとき通っていた予備校でアルバイトをしています。法学部以外の人とも会えるので、いろんな視野から将来のことを考え、いい影響を受けることができました。生徒にどうすればわかりやすいか考えたり、また生徒を応援する企画を出して実施してもらったりなど、社会のすみのほうではありますが、実際やってみることができました。社会の中で自分に何ができるか考えることができたので、後輩の方も社会に触れる機会を持ち、自分をみつめなおしてほしいと思います。 ■中原■…私は、「法律相談所」に所属しています。4年生の先輩が来られる方の相談に乗っているのをみると憧れを抱きますね。私自身は、受付をしたり、お茶を出したりしながら、言葉の使い方など勉強しています。 ■會津■…私は「模擬裁判」と「司法制度研究会」に所属しています。1年生なので、先輩が空き時間にしてくださる授業を聞いたりしています。これからの本格的活動が楽しみです。法学部の自主ゼミしか入っていないので、時間にゆとりができたらバイトなどを始めていろいろな人と知り合い、視野を広げたいと思っています。
大学周辺の環境や仙台の街について■司会■…法学部内部の自主ゼミに入ったり、アルバイトをして社会に触れてみたりと、勉強以外のところで学生でしか味わえないことを体験し、充実した大学生活を過ごしていることが良くわかりました。仙台の街や大学周辺の環境については皆さんどう感じていますか。 ■相馬■…仙台はいい街です。僕の第二の故郷といえます。住みやすい気候ですね。一年中自転車に乗れるのも、北海道出身の僕としては嬉しいです。中心街では必要な買い物を全て済ませることができるし、雰囲気のいいカフェなどもあり、大学生気分を楽しめます。 ■前原■…大学の側に博物館や美術館があってアカデミックな環境だと思います。 ■今野■…仙台は「杜の都」のほかに「学都」とも呼ばれていて、東北大学以外にも大学がいろいろあります。僕は参加していないのですが、他大学との交流があるサークルや、NPOも盛んなようです。そういうところでも視野を広げることができると思いますね。法曹を目指している人は、高等裁判所や地方裁判所も近くにあり、刺激のある環境だと思います。 ■中原■…中心街に行けば、たいがいの物は買えるし、少し足を伸ばせば静かな自然もあるし、ほどほどの都会なところがいいですね。 ■會津■…私は青森から来たので、仙台はすごく都会に見えて。はじめはカルチャーショックを受けていたのですが、大学から街も自然もすぐ近くにあっていいところだな、と思います。
東北大学を目指している高校生の皆さんへのメッセージ■司会■…では、最後に東北大学を目指している高校生の皆さんへメッセージをお願いします。 ■相馬■…受験勉強の仕方は人それぞれあっていいと思うのですが、最後は自分に自信を持ち「これだけ勉強したのだから大丈夫」と思って受験に臨むことが重要だと思います。そうすると、落ち着いて入学試験も受けることができます。 ■前原■…実際に受験勉強をしている人にこんなことを言うのはちょっと厳しいかもしれませんが、文系を希望する人でも、文系科目だけ勉強するのではなく、偏らず、理数系の考え方も大事なので勉強したほうが後々いいと思います。文系でも論理的思考は必要になります。また、明治や大正、昭和初期の判例も読んでこなければいけないときがあって、難しい漢字やカタカナしかない文を見たとき漢文の勉強は無駄ではなかったのだな、と思いました。逆に直接には役に立たなくても、実は役に立っていることもありますね。 ■今野■…今、お話があったように法律は数学の論理的思考や、文献を読むので国語の読解力が必要です。日本史は日本法制史に関連するし、地理系は社会情勢を学ぶ上ですごく役に立ち、しっかり将来にもつながっていきます。受験勉強をしているときは、「何でこんなことをやっているのだろう」と疑問に思うときもあるかもしれませんが、東北大学の先生方、志を持った友人、環境が素晴らしいのでつらい受験を超えてでも、入ってくる価値があります。自分の大学生活を思い描きながらモチベーションを高めて受験勉強をし、後輩になってほしいと思います。 ■中原■…大学の法学部に入るとやはり法律の勉強がメインになってしまいます。受験勉強は難しいと思いますが、まんべんなく勉強できる数少ない機会ですので、楽しんでほしいです。最高の大学生活を送れるようがんばってください。 ■會津■…私は大学に入って楽しく充実した日々を過ごしているので、東北大学を目指している人は、あきらめないでほしいと思います。それから高校生活は校則がありましたが、大学生活は全く自由になってしまいます。高校生らしい生活を高校時代に楽しんでください。大学に入って羽を伸ばすことを目標にするのもいいと思います(笑)。勉強以外のいろいろな目標を持ってがんばって入ってきてほしいです。私は、この大学に入れてすごく良かったな、と感じています。 ■司会■…ありがとうございました。皆さん、東北大学の法学部に入ってから視野が広がり、さまざまな選択肢を持ったようですね。法学部で学ぶ法律学は、どんな業種にも関わっています。また、弁護士、研究者、公務員などへの道も開いてくれます。このキャンパスで、自分の可能性をさらに広げていってください。 (この座談会は2007年6月に収録し、学年はその当時のものです) 東北大法学部生の生活費法学部3年生長嶋さんの生活費(月額)
大学に入学するにあたって、多くの人が一人暮らしを始めることになると思います。私もそのうちの一人でした。一人暮らしと親元での生活とでは何もかもが違いますが、何より違いが大きく、かつ大変なのが生活費のやりくりでしょう。それまでは自分のお小遣いは何も考えずにすべて自由に使えました。しかし入学してからは住居費、食費を除いた上で、自由に使えるお金を自分で作り出さなければならないのです。慣れないうちはかなり大変だと思いますが、将来に向けての貴重な経験になるでしょう。 (長嶋 正志) |
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