東北大学大学法学部 School of Law, Tohoku University

中善並木

中善並木写真 本学部の前身である東北帝国大学法文学部が創設された1922年から、1961年に定年退官されるまで本学部で民法を担当された中川善之助名誉教授は、日本家族法学の父といわれ、民法学界の巨人たる存在でした。
 中川家族法学は、中川先生の反骨精神とヒューマニズムに裏打ちされた学問で、戦前の「家」制度に正面から戦いを挑むと同時に、良識を体現する学説でもありました。中川先生が1975年に逝去された後も、中川説が現在まで通説たりえているのは、中川先生が戦後の家族法改革を起草立法した一人であったことのほか、その学説が内包する、時代の制約を越えた良識のゆえでもあります。
 法学部と百周年記念会館(川内萩ホール)の間の桜並木は中川先生の名をとって「中善並木」とよばれています。この並木の成立には次のようなエピソードがあります。中川先生の定年退官の前年、秋の大学祭で学生たちがやきとり屋を計画したところ、「前例がない」となかなか許可が下りませんでしたが、これを聞いた中川先生が責任者を引き受けてくれたおかげで、やきとり屋「法一亭」が実現しました。学生たちは、中川先生の退官を惜しみ感謝をこめて、「法一亭」の収益金をもとに並木を植樹することにし、「中善並木」と命名したそうです。その後も寄付によって拡大したこの並木は、中川先生と学生たちの愛情に満ちた交流を示す記念碑となっています。

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